古文書に親しむ

古文書の初歩の学習

第九章 将軍家茂公の串本上陸・その十三

2011年12月26日 09時42分59秒 | 古文書の初歩

 

 

 

 

 

 

 

家茂公第五ページ(上の写真の三行目四行目)

解読   候程も難計御趣ニ而漁舩作料等積り方

     ニ付、在方役人中より村役人江申聞候由にて

読み方  候程も計り難きおん趣にて、漁船作料等積もり方

     に付き、在方役人中より、村役人へ申し聞かせ候由にて

解説  「候程も」・・・全くと言ってよいほど読めませんが、先生はこの様に読んで居られます。「候」の下の斜め上括弧のような線はキズかも知れません。 「難計」・・・計り難き。「難」もキズが入っている感じです。 「御趣」・・・おんおもむき。ご様子。 「ニ而」・・・にて。 「漁舩作料」・・・船の製造費用。 「積り方」・・・見積もり。 四行目最初の文字は、「ニ付」・・・不鮮明で読むのは無理です。 「在方役人中」・・・「ざいかた役人じゅう」村に駐在している役人連中。 「より」・・・合成語。 「村役人江」・・・村の役人である庄屋・肝煎へ。 「申聞候由」・・・「聞」の下のタが長く伸びています。その下が「候」と「由」です。「聞」には「聞かせる」と言う読みもあります。 最後の「上」と言う様な字は合成字で「にて」と読みます。