「乍恐奉申上返答口上控」第一頁、上の八~九行目
解読 處有田上村領分之由申出書付ヲ以願出候
ニ付、田并上村領ニ相違無之候ハゝ、往古ハ誰々
読み 処、有田上村領分の由申し出で、書き付けを以て願い出候
に付き、田並上村領に相違これ無く候わば、往古は誰々
解説 (稼がせ申し候)「處」・・・『ところ』。稼がせたが。 「有田」・・・「有」の字は「五」の様に見えます。 「由申出」・・・「出」の字も難しい。形で覚える。 「書付」・・・この「書付」はまともな方です。 「ヲ以」・・・この字も読みにくいです。 「願出候」・・・「出」は上の「出」と同じ崩しです。 「田并」・・・『たなみ』。当時の「並」は「并」と書きました。 「無之」・・・これ無く。 次の字は完全に「山」に見えますが、縦の棒が「候」で、「ハゝ」と書いています。簡略化した「候」と「ハ」がくっついているのでややこしい。「ハ」の下の点が繰り返しの「ゝ」です。「ハバ」。続けて『そうらわば』と読みます。この辺が古文書の一番面白い所です。 「往古」・・・『おうこ』、昔。いにしえ。この「往」も難解。 「誰々」も難しい。
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