古文書に親しむ

古文書の初歩の学習

第十二章 乍恐奉願口上・その六十三金ニ

2012年10月22日 07時31分20秒 | 古文書の初歩

 

 

乍恐奉願口上第十四ページ、上の画像の九行目十行目

 

解読 金ニ而干鰯代銀ニ者難出来右金子を以新宮

    表へ罷越、杉板杉皮買求候得共、同所川口風○

読み 金にて干し鰯代銀には出来難く、右金子を以て新宮

    表へ罷り越し、杉板杉皮買い求め候得ども、同所川口風○

 

解説 (弐歩)「金に而」・・・二歩金にて。 「代銀に者」・・・代銀には。代金には。 「難出来」・・・下から返って「出来難く」。二歩金を干し鰯の代金として支払う事は出来ない。(約束が白銀で支払う旨の契約だから。) 「右金子を以」・・・その二歩金によって。(或いは「以て」は「持って」の当て字かも判りません。) 「新宮表」・・・新宮という土地。(表と表記する土地は役所・官庁の在る町を指す事が多い様に思われます。) 「罷越」・・・「罷」も「越」も癖の有るくずし方です。 「杉」・・・異体字で「木偏」に「久」と書いて『すぎ』。 「同所」=新宮。 「川口」・・・「川」の上部の横棒は上の字からの筆の流れです。 「風」の次の字は消えていますが、恐らく「風向」だと思われます。


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