かまくらdeたんか 鹿取未放

馬場あき子の外国詠、渡辺松男のそれぞれの一首鑑賞。「かりん」鎌倉支部の記録です。毎日、更新しています。

渡辺松男の一首鑑賞 146

2021-01-04 20:23:49 | 短歌の鑑賞
   ブログ版 渡辺松男研究 17  2014年6月
       【Ⅱ 宙宇のきのこ】『寒気氾濫』(1997年)62頁~
       参加者:泉真帆、鈴木良明、曽我亮子、渡部慧子、鹿取未放
         レポーター:鈴木 良明 司会と記録:鹿取 未放
            
 

146 紅葉を振り放てずに苦しめる樹に馬乗りになってやりたり

 【レポート】紅葉は、落葉してこそ、次の新しい芽が生まれてくる。それは自然の摂理なのだ。ところが地球温暖化などの気象変動により、いつまでも紅葉を振り放てない樹があらわれる。その樹は自分に執着して振り放てないで苦しんでいる人間のようだ。馬乗りになって「振り放て!振り放て!」と叱咤したのだ。(鈴木)

 
     (発言)     
★上の句が面白いと思う。落葉するのは普通は淋しい感じだけど、ここは脱皮したいというような
 感じなのかしら。さらに進んでいきたいという感じ。(泉)


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