かまくらdeたんか 鹿取未放

馬場あき子の外国詠、渡辺松男のそれぞれの一首鑑賞。「かりん」鎌倉支部の記録です。毎日、更新しています。

清見糺の一首鑑賞  142

2021-09-12 18:07:56 | 短歌の鑑賞
 ブログ版清見糺鑑賞 22  かりん鎌倉なぎさの会  鹿取 未放
     

142 たいくつというぜいたくをもてあますこのぜいたくをみやことなしつつ
            「かりん」 2000年2月号

 作者が「かりん」に発表した歌の中で、初めて出てくる全ひらがなの歌。分かち書きにしないで意味がきちんととれるように工夫されている。また、全ひらがなにすることによって歌にやわらかさを出し、漢字交じりで書いたのとは違う独特の味わいを出している。
 退屈をもてあますという歌は世にゴマンとあるだろう。それが贅沢だという歌もあるにちがいない。しかし、下句にこの作者の力が感じられる。

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