かまくらdeたんか 鹿取未放

馬場あき子の外国詠、渡辺松男のそれぞれの一首鑑賞。「かりん」鎌倉支部の記録です。毎日、更新しています。

渡辺松男の一首鑑賞 95

2020-09-14 19:18:46 | 短歌の鑑賞
   渡辺松男研究11(2014年1月)
       【『精神現象学』】『寒気氾濫』(一九九七年)四〇頁~
        参加者:崎尾廣子、鈴木良明、渡部慧子、鹿取未放
        レポーター:鈴木良明 司会と記録:鹿取 未放

       
       

95 高さ二百七十三メートルに働くおみなあり新竹のごときしなやかな脛

        (レポート)
 ランドマークタワーの展望台があるのが、高さ二七三mの六九階だ。そこでは、新しい施設を案内・誘導するために、若いコンパニオンが働いていたのだろう。「新竹のごときしなやかな脛」が、そこではたらく女性の比喩として、絶妙である。人工物のなかにおける「新竹のしなやかさ」の対比がすこぶる新鮮だ。(鈴木)

        (発言)
★足ではなく脛というのがいいですね。ここでもやっぱり超高層の建物と、生き生きした 生身
 の女性のあしを並べているのよね。無機的なものに取り込まれないように。(鹿取)

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