かまくらdeたんか 鹿取未放

馬場あき子の外国詠、渡辺松男のそれぞれの一首鑑賞。「かりん」鎌倉支部の記録です。毎日、更新しています。

渡辺松男の一首鑑賞 381

2021-12-23 17:20:16 | 短歌の鑑賞
  渡辺松男研究46(2017年2月実施)『寒気氾濫』(1997年)
    【冬桜】P154
     参加者:泉真帆、M・S、曽我亮子、渡部慧子、鹿取未放
     レポーター:①曽我 亮子(②渡部 慧子)
     司会と記録:鹿取 未放


381 散りゆかぬ柏の枯葉風に鳴り襤褸を離さぬ冬木ぞあわれ

      (レポート①)
 散ってゆかない柏の枯葉は風に翻弄されぼろぼろに疲れた葉っぱを最後にまでつけている。冬木はあっぱれである。冬木の健気さが歌われている。(曽我)


      (レポート②)  
 柏のやや大きめの葉がいつまでも散り残っているのを見た経験があるが、落葉樹はサーとちりつくすことこそ魅力。(慧子)


    (当日発言)
★結句の「あわれ」というのは潔さがないということではないですか。(M・S)
★散ってしまっていい物、時代遅れのものや不要の物が散らずにまだしがみついているところに未
 練たらしさを感じているのではないか、そのあわれさ。(真帆)

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