かまくらdeたんか 鹿取未放

馬場あき子の外国詠、渡辺松男のそれぞれの一首鑑賞。「かりん」鎌倉支部の記録です。毎日、更新しています。

馬場あき子の外国詠  429 韓国③  

2024-07-02 17:30:51 | 短歌の鑑賞
2024年度版 馬場あき子の外国詠59(2013年12月実施)
     【発光 武寧王陵にて】『南島』(1991年刊)P90~
      参加者:K・I、崎尾廣子、曽我亮子、渡部慧子、鹿取未放
      レポーター:崎尾 廣子   司会とまとめ:鹿取 未放


429 「倭人伝」がやまとに無しと記したる鵲ぞ飛ぶ純白の胸

      (レポート)(崎尾)
 「倭人伝」は三世紀前半における日本の地理・風俗・社会・外交などについてまとまって記した最古のものである。(言泉 小学館)
 ■かささぎ
 カラス科の鳥。全長約45センチメートルでカラスより小さい。腹面および肩羽は白
 色でほかは金属光沢を帯びた色。尾羽は長い。生息地は中国。朝鮮に多く分布、日本
 では佐賀平野に限られる。天然記念物に指定。鳴き声がカチカチと聞こえるのでカチ
 ガラスともいう。古来、文学上では、七夕説話の星の仲立ちをする鳥として知られ
 る。ちょうせんがらす。 (言泉 小学館) 
                                       

      (当日発言)
★「倭人伝」については皆さんよく知っていると思うけど、レポーターはもう少し丁
 寧に書いて欲しいですね。これだとどこの国の書物か分からないけど、中国の魏の時
 代の史書「魏志」のことで、東夷伝倭人の条のことを「魏志倭人伝」と呼ぶようで
 す。それを略して「倭人伝」です。 (鹿取)
★これも428の歌(武寧王筑紫各羅(かから)に生(あ)れしとふ伝承は問はでひと
 り温む)と同じで日本には鵲はいないだろうと言われていても、日本にもいるよって
 こと。(曽我)
★これは現地で見ているんだから、日本にはいない鳥だというからどうれ、よく見てや
 ろうって 感じじゃないの。(鹿取)
★でも、日本にもいるんでしょう?(曽我)
★さっきの辞典によればそうだけど、ここは日本にはいないって信じているのかもね。
 作者はレポーターと同じ辞典を見ている訳じゃないから。「倭人伝」には日本にいな
 いと書いてあるけど佐賀にはいるよって作者が知っていたかどうかは別にして、珍し
 い鳥ではあるので、その純白の胸なんかをロマンチックだなあと興味深く見てるん
 じゃないの。恋の橋渡しをする鳥だから。 (鹿取)
★鵲が飛ぶって何かいいことがあるっていうわね。瑞鳥です。(曽我)


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