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WMD再び:二度目は茶番

2017-04-06 17:16:23 | 欧州情勢複雑怪奇

無法もののアメリカとその仲間たちの話なんか追いかけたくないんだけど、とりあえずシリアの成り行きについて、ロシア陸軍の広報担当官コナシェンコフ少将が発表しているところをメモ。

シリア空軍はイドリブ県にある倉庫を破壊した。

その倉庫は化学兵器を製造し、それをイラクに送り、化学兵器はそこで繰り返し使用されていた。

Rebel warehouse with chem weapons hit by Syrian airstrike in Idlib – Russian MOD
https://www.rt.com/news/383522-syria-idlib-warehouse-strike-chemical/

 

率直にいって、まぁそうなんだろうな、って感じで受け止めますね、私は。(で、イラクで使用されていたものからトラックダウンして組成の同一性が求められる、ってな展開もあるかも。)

日々起こった出来事から言っても、なるほど、って感じ。1週間ぐらい前だったかロシアのRTのスタッフがアレッポの廃墟と化した学校の建物の内部を報じていて、そこにも爆発物を作ってたとおぼしき跡があった。原料の袋とかがあったり攪拌機みたいなのがあった。

だけどそんなところで作られるのは、危険なものではあっても致死性の高い、即効性のある系統のものではないでしょうなど思ってみていた。そして、化学プラントでなければできないもの(サリンだのなんだの)とそれ以外のものを総称して「化学兵器」とか報道されていることも多いんだろうな、みたいな。

で、今回のも騒動自体が例のホワイトヘッドが持ってきたニュースみたいだから、何がどうなのか相当にインチキくさいと思って見ているのが吉でしょう。

 

イギリスもアメリカも、この件に関していわゆる「主流メディア」という後方攪乱部隊みたいな人々以外のところでは、また大量破壊兵器騒ぎなのか!!! と呆れてる、怒ってる、心底腹を立てている、みたいな記事ばっかりですね。

そりゃそうでしょう。

私が思ったのは、歴史は繰り返される、一度目は悲劇として、二度目は茶番として、ってのを地で行ってるな、って感じ。

いろんな記事があるけど、このへんの良心が死んでない、ガッツが死んでない人たちの記事を後で読む。

ロン・ポール、「偽旗だ」(ビデオリンクあり)

http://dailycaller.com/2017/04/05/it-makes-no-sense-ron-paul-thinks-syrian-chemical-attack-was-a-false-flag-video/

イギリスのヒッチンズ

It's WMD all over again. Why don't you see it?
http://hitchensblog.mailonsunday.co.uk/

アメリカのPhilip Giraldi
By Jingo, an "Act of War!"
http://www.unz.com/pgiraldi/by-jingo-an-act-of-war/

 

唐突だけど、これがロシア軍のコナシェンコフ少将。冷静で冗談好きだが、あまりの不誠実を前にするとぐぐっと憤りが見えるおじさん。

テロとの戦いができないのなら、せめて邪魔するな、と米軍に対して言った人でもある。

宴の始末(21) 「戦えないのなら、せめて邪魔するな」

 

■ オマケ

で、ふと思うに、イドリブ県というシリア国の一部で、外国人を主体とするグループがよってたかって化学兵器を製造していたことが明白になれば、

(i) シリア国は、既に十分に持っている自国に敵対的な人間を追い出す権利、および国際的に認められたテロリストグループを追い出す権利の上に、

(ii) 現在直ちに自国民に危険に晒す行為を排除することが、盛大に正当化されるのではあるまいか。

つか、そもそも(i)を執行できない状態になっているのは既にして国連憲章違反でしょう。しかし、西側主要国が侵略者なのでこれを追及できない状態に陥っている。

しかし、このような騒ぎが繰り返し起こることによって、むしろ (ii) を梃に (i) の権利の復旧が可能になる確率は高まるのではあるまいか。

 

■ オマケ2

現状、去年アレッポ陥落の時に書いた通り、メディアの「ジハード主義者支配」を払拭できていないという部分が恐ろしい。イギリスの元諜報の人が書いていた文を思い出す。これこれ。

で、外国政府が資金を出してPRみたいな情報を出したりと、ニュース組織はジハード主義者やそのシンパが提供するニュースを、確認を取ることもできずにそのまま垂れ流すようになった。そんなソースからのニュースを情報として提供することで、メディアはアルカイダのようなグループに甘くみられるようになった。ジャーナリストを殺したり誘拐して脅しつけて黙らせ、そこに自分たちが作ったソースをくれてやればいいんだから。

ジャーナリズムの政治化とジハード支配


で、さらに上のレイヤーは、このへんで書いたような、「政治的是正体制」、つまりインチキな主流による思考、思想の統制が壊れていることに対するインチキな主流からの反動なんだろうなと思う。

宴の始末(23) アレッポ人道支援と政治的是正知識体制の解体

 


 


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2 コメント

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『習トランプ会談によせて?』 (ローレライ)
2017-04-06 18:42:08
『習トランプ会談によせて?』と言う感じで事件が起こる、不思議。
返信する
敗戦処理だってのに (ブログ主)
2017-04-06 19:09:30
ローレライさん、

誰とどういう話があろうとも、とにかくアメリカにとって良いものはなにもない、って感じなんですけどね、現状。
返信する

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