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議会を取り戻せ(2)

2015-09-22 04:35:11 | 太平洋情勢乱雑怪奇

9月17日のあの奇妙奇天烈な特別委員会採決から本会議議決までの話を、この前

議会を取り戻せ

にまとめておいたけど、私はまだおさまらん。法案そのものよりも問題だと思うほど。

■ 採決無効の確認を求める動き

収まらないのはもちろん私だけのわけもなく、多くの人たちがいろいろ検証をはじめ、かつ、東京大学名誉教授の醍醐聰先生は、参議院事務局に電話され、そのお話をブログで公開されていた。

http://sdaigo.cocolog-nifty.com/blog/2015/09/post-6650.html

これだけでは腑に落ちないので、鴻池委員長は賛成多数をどのように「認定した」のか確かめるため、今日、参院事務局の安保特別員会担当事務局(委員会部)に電話をした。約10分ほどのやりとりは次のとおりだった。

中略

 醍醐:それなら、自席で起立した委員を確認できない状況で、どうして賛成多数を認定できたのですか?
 
 参院事務局委員長は見えたんだと思いますよ

と、こんな感じに終始していた模様。まぁそれ以上言えないでしょうね、実際。矛盾なく合理的に説明しようとしたら、あの採決はおかしいですね、にしからないから。

また、採決不存在の確認と法案審議の再開を求める申し入れを参議院議長宛てに提出すべく署名を集めていらっしゃる。今日は東京新聞に載ったとかで、半日で5000人ぐらい増えて現在10000名の署名が集まっている模様。

安保法案の採決不存在の確認と法案審議の再開を求める申し入れへの賛同のお願い
http://sdaigo.cocolog-nifty.com/blog/2015/09/post-bd74.html

 

■ 採決時の動画のスロー

委員会採決の混乱は与党議員が大挙して詰めかけたことがきっかけだで野党議員は2秒後ぐらいに察知してマイクを取りに行ったがはねつけられた、というのが流れだと私は思ってみてるわけね。

と、こだわっていたら、壺阪さんという方がFBで、テレビ動画のスロー再生を作ってらした。

https://www.facebook.com/michiya.tsubosaka/videos/989158404438312/

リンクさせていただきます。これはものすごくわかりやす。

そのスロー動画から1枚キャプチャしてみた。

 

これが初期の動きなわけ。福山さんとか小西さん、大門さんが述べていた通り、ダッと男たちが委員長の机に駆け寄った。右下の3人目の若い人は宮城選出の人だと思う。かなり濃い顔の一回見たら忘れない系の顔なのですぐわかった。

小西議員はこの後1秒ぐらいに右下方面からかけより、事態を理解したものとみえ真っ先にマイクに向って突進するがはねのけられる。

で、これを見るとわかるのは、駆け寄る要員となっていた人たちはネクタイをしていない。これって最初っから暴力沙汰になる予想をしてるってことじゃなかろうか。

あと、このスローから推測できるのは、鴻池さんはこの委員会制圧計画に乗り気だったのか否か、あんまり乗り気ではなかったのではなかろうかとみえないこともない。なにかためらいがみえる。

中谷大臣は、かけよってもみ合いになっている様を横目でちらっと確認し、直ちに前を向く。その様が、かえって不自然だろーーー、ですね。もし知らなかったのなら、あれ、何これ?とならないとおかしい。映画の1シーンのようだ、しかし。いや、映画であってほしい! 

■ あれを止めておけば・・・となるのか

以上のように、もうね、委員会室制圧のオペレーションを圧倒的に優位な与党の国会議員が画策しかつ成功したことはもはや疑いがない。

こんなことがまかり通ると、これってまぁあれですね、河本大作の時にもっと厳しい処遇をしていればとか、満洲事変の勃発直後に、陛下の許しもなく鴨緑江の向こうに兵を動かした軍をきちんと軍法会議にかけて処罰しておけば、とかとか後になっていろいろ言うけど結局何もできなかったし、さらに、ここが問題だが、それを70年間、パブリックの間で知識化され、あれはやってはいけないことだというコンセンサスを作れなかった日本がここにあるなぁと思う。

そんな大げさな、って思う人もいるんだろうけど、国家権力って軍の一部より力は大きいんです。

法案に賛成の人も、この議会運営を許してはいかんと思う。憲法違反そのものよりも問題だと思う。議会が正常であればこそ憲法違反も修正できるから。


満洲事変写真帖 1932年版
南満洲鉄道株式会社総務部庶務課
南満州鉄道

 

昭和陸軍全史 1 満州事変 (講談社現代新書)
川田 稔
講談社

 


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4 コメント

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危機感は共有されるべき (ブログ主)
2015-10-11 17:19:45
えぼしさん、はじめまして。

情報ありがとうございます。立花隆と文芸春秋という組み合わせが嫌すぎですが、でも、それにもかかわらず、議会がこのようになっていることの危機感はどうあれ共有されるべきだと思いますので、歓迎しておきたいと思います。

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文芸春秋11月号 (えぼし)
2015-10-11 11:24:48
この参院特別委員会の採決について、文藝春秋2015年11月号で立花隆が
「文民統制の危機」という題でコラムを書いています。

文芸春秋は「昭和陸軍・失敗の研究」「あのとき日本はここで間違った」みたいな特集や座談会を、
それこそ10年1日のごとく繰り返してる雑誌なので、文藝春秋の読者層の間では
当然持つであろう危機感でした。
返信する
私もそう思います (ブログ主)
2015-09-23 19:37:25
えぼしさん、はじめまして。
私もまったくそう思います。
返信する
ヒゲのパンチは日本現代史的一枚 (えぼし)
2015-09-22 22:27:47
こんにちは
いつもブログを拝見させていただいてます。

9/17の安保法委員会は、朝9時に鴻池委員長が来るが
不信任動議を出されて、代理にヒゲを指名して退出。
ヒゲが委員長席に。

日本としてイラク戦争の総括をせずに、
ヒゲが自己批判もせずに安保法案の委員長席に座る。
もう、この時点でありえない映像に目が眩んだ。
無能が罰せられずに昇進して軍の権限を拡大した
旧日本軍と何も変わってない!

さらに採決はヒゲ発案で防衛大の棒倒しを参考に綿密な作戦を組んで
委員会を制圧する前代未聞のマイルド軍事クーデター
誰それが殴ったというレベルではなく、軍の要素が議会に入ってきているのが
非常に不味い。これは必ず将来に禍根を残す。
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