8.12日航機墜落 30回目の夏 生存者が今明かす“32分間の闘い
”ボイスレコーダーの“新たな声”』
http://www.fujitv.co.jp/fujitv/news/pub_2014/140722-298.html
久しぶりにフジテレビを見た。フジテレビがこの手の話で新事実とか画期的な見解を出すということはおよそ考えられない話だが、とりあえず見た。
日航機墜落事故は本当に痛ましい事件だった。今でもあの夕方からの緊張感を思い出すと辛いという感情に結びつく。
そうして一夜明け事故現場の惨状がテレビに映し出され、その後何時ぐらいだっただろう午後2時とか3時だったと思うけど、女性がヘリで引き上げられる映像が配信され、多くの人が、どういえばいいんだろう、感動なんていうそういう軽い言葉ではない何かを感じた。見ず知らずの他人の事には違いないのに、泣いていた大人がいたことも覚えている。
なにか、今考えてみるにあれはある種の戦場だったような気さえする。そう、きっと昭和の人たちは、空襲を思い出したのじゃなかったか? そんな気がする。そして惨たらしさの中にそれでも生きる命があったことに安堵し、さめざめと泣いたのだろう。昭和の人はいろんな意味で今の人よりずっと感情的でずっと熱かった、濃かったなぁと思う。
と、そういう事故だったので、思い出として辛いという気持ちが先に立つし、犠牲者のご家族の方たちの悲しみを思うと言葉もでない。同時に、後で知ったことではあるけど、あの時の地元消防や医師、看護師さん等々関係者さんたちの献身ぶりにも驚かされ、ここにも地獄に仏を見るような思いがある。
■ 解明されない事件なのか
それはそれとして、しかしこの事件は当初から現在まで一貫して事故調査委員会の発表には納得しかねる人の多い事件なのだ。それにもかかわらず、いやそうであればこそ、おそらくそれは解明されないのだろうというある種のコンセンサスもあるような気がする。
そこで、それにもかかわらず今回何をしようというのだろうかとちょっと興味を持ってテレビを見たのだけど、圧力隔壁の破壊を原因とするいわゆる内部原因説以外に考えるべき視点はないといわんばかりの体裁になっていた。
要するに、世間に出回っている外部原因説はすべて「陰謀論」ですので、そんなことを考えるのは止めましょうと言いたいのだなと私は受け止めた。
実際問題、なんで唐突に音声の専門家があの音だけで圧力隔壁説に行けるわけ、と思わず微笑んでしまうしかないような簡単な作りの番組だったし、そもそもアメリカの事故調査の専門家を尋ねるっていうのも成り行きから考えれば、意味あんのそれ?・・・ではあった。
もうひとつ。なぜ横田ではなく山に向かったのかの答えは天候、ってのもどうなんでしょう・・・。
まぁそれでも若い人なんかはそういうものだと納得するのかもしれないけど、ある程度年を取った人で一度疑問を持った人は、むしろ逆にこういう番組が作られるということは、つまり、そのようにお察しくださいと言われたようなもの、訳ありなんだな受け止める人も少なくはあるまいとも思った。
どこまでいけるのやら。
■ 気づいたことメモ
確かフジテレビの撮影部隊が最初に映像を配信したんだったかなんだったか、そんな記憶があるけど、それも含めて、当時の放送局内には大量に映像が残っているはず。それは将来の証拠かもしれないので残しておいてもらいたいと思った。
また、当夜はNHKがずいぶんいろんな速報を出していた記憶があるけどこれも同様。