韓国の文大統領がロシアを公式訪問していた。
韓国の大統領のロシア公式訪問は1999年以来初めて。
朝鮮がからむと非核化以外の言葉を見いだせない日本だが、他で見る限り、もっと全般的なロシアと韓国の関係という扱いが主流だと思う。むろん、鉄道もその一つ。
ロシア・韓国首脳、朝鮮半島の非核化支援や鉄道計画連携で合意
https://jp.reuters.com/article/russia-southkorea-putin-moon-northkorea-idJPKBN1JI24B
[モスクワ/ソウル 22日 ロイター] - ロシアのプーチン大統領は22日、訪ロ中の韓国の文在寅大統領と会談し、前週開催された米朝首脳会談を受けて「朝鮮半島の完全な非核化の実現に向けた取り組み」を支援していくことで見解を一致した。
21日には無名戦士の墓に詣でてる。
内容的には、
- 2つのコリア+ロシアの開発の話
- ロシア・韓国間の貿易をこれまで以上に大きくする
というのが主体であるように見える。そして、2が一見すると普通の話に見えるが、これが順調になることによって1へのブーストになるわけですからね。
前にも書いたけど、南北朝鮮+ロシアは3者にとってオールOKって感じなんだが、経済合理性からみて韓国にとって結構な便益だと思う。
なぜなら、地図みたらわかるけど、韓国は北朝鮮がブロックになって北方、すなわちヨーロッパに通じてるロシアと陸続きで付き合えてない。そして、売るほど資源のあるロシアから陸路で資源を買えない。
韓国って、根っこ部分に北朝鮮があるために、島みたいな暮らしをしていたとも言える。海からしか他に行けない。
渤海だの高句麗が現在の北朝鮮の部分にいるから半島まで遊牧民系、あるいは女真族が降りてこない時間帯が長かった、とも言えるが、もはやそういう時代ではない。
ということなので、この話は進んでいくでしょう。経済合理性って一番長持ちする。
しかし、思うにロシアと朝鮮は付き合ううちにもっと別のところで共通のものを見出すのではないかと想像する。それは、自民族が混乱の中で苦しみ、そして、重要なのは、それをnationが政治的理由から健全に共有できなかったこと。それを今乗り越えてるのがロシアで、朝鮮もそうなるのかもしれないと思う。
朝鮮戦争だけでなく1945年から1950年までの犠牲者もここに含まれるでしょう。
1950年当時、そもそも内戦なのに国連に話をあげて策を弄して国連軍を作って出す(つまり米軍の隠れ蓑)という発想がいただけないとソ連が怒ったことが、今となっては最も健全な見解だったよなと言わざるを得ない。
ここらへんの話が、wiki (英語)ですら見られるようになったのは新しい事態であり、新しい時代だと思う。国連の話は記録が残るから、こういう時いいね。
朝鮮戦争の英語版の wikiをこの間移動中暇だったので、かなり真面目に読んだのだが、3、4年前ぐらいからみたら、状況が非常に複雑だったこと、トルーマン政権は悩みまくってたことなどが出て、非常に立体的になっていた。新しい事態、新しい時代。
そんな中、6月22日は、1941年のナチスドイツのソ連攻撃開始の日。この日はロシアでは、記憶と悲しみの日として指定されているので公式行事として大統領、首相他が無名戦士の墓に詣でる。
nation のユニティは、どこかで作られた神話やら理想やら公式のお話では維持できないわけで、共通の記憶とそれに基づく心理が重要なファクターだと思う。というより、それが共有される人たちがnationなんでしょう。
https://www.jiji.com/news/handmade/topic/d4_bbb/krp131-jpp023924062.jpg
敬礼は、それを受けるにふさわしい人格であるかどうかが重要で、これが仮に安部夫妻だったら敬礼が全く別の意味合いになるだろう。
日本も北方領土にこだわり続ける限り、ロシアとの関係は前へ進めませんよね。
プーチン、トランプ、習近平、文大統領、金正恩、安倍が柔道で勝負をつけたらどうなるだろうといつも妄想して可笑しくなってしまうのだけど。だって、これだもの。
https://matome.naver.jp/odai/2135615883946764401/2135616268347135803