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西側再編成のようなないような

2016-04-11 17:15:25 | 欧州情勢複雑怪奇

G7外相会談が広島で行われ、ケリーが米国からの代表者として最高位の人として参加しました、という話をドイツDWで読んでいたら、真ん中の方にこんな写真があった。

US Secretary Kerry makes historic visit to atomic bomb memorial at Hiroshima
http://www.dw.com/en/us-secretary-kerry-makes-historic-visit-to-atomic-bomb-memorial-at-hiroshima/a-19177581

 

左がイギリス外相ハモンド、真ん中岸ぽん、右が米国ケリー。

岸ぽん見て見なよ、あれだよあれ、とか言ってる間に岸ぽんが突き落とされるという図をどうしても想像してしまう ^^;

そう。日本はすっかりこの英米グループの中の人になりましたって話だなとしみじみ思った。この間、結局この動きは西側の再編成だろうと書いた通りのことが起こってるなぁって感じ。

核サミット終了

一石二鳥のサード?

と全部繋がってる。

中国、北朝鮮、ロシアに対する不沈空母ならぬミサイル拠点としての日本、大陸に向かってのフロントとしての日本って感じですね。

つまり90年代までの日本が避けてきた路線をひっくり返されてしまいましたということでもあると思うし、日清・日露前に戻ったともいうかもしれない。
 

■ 英外相まで登場しちゃう

英外相 「広島訪問は平和守る責任痛感させる」
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160410/k10010474061000.html?utm_int=detail_contents_news-related-auto_004

広島市で開かれているG7=主要7か国の外相会合に出席しているイギリスのハモンド外相はNHKなどのインタビューに応じ、「広島訪問は平和を守る責任を痛感させる」と述べ、被爆地・広島での開催は意義深いという考えを示しました。

 

よくぞそんなことを言えたもんだとあっけに取られてしまう。段取り通りなんでしょうが、NHKってほんと気持ち悪い。いや気持ち悪がらずに、これはthe Westの大本営からの広報だと思えばいいんだろうね。自分の国の報道機関だと思うから、そうであってほしくない、という考えとバッティングして苦しくなる。そう、他者だと思えばよい。

でまぁ、ハモンドというかイギリスMI6が一体中東で何をやっているのかを考えたら平和なんかまったく望んでない代表格としか思えないんですけど(笑)。

で、北朝鮮に深く食い込んでるのがイギリスなのに、北朝鮮の核に対して我々は一致して云々とか言うんだろうね。

イギリスは北朝鮮のみならずカザフスタンあたりのビジネスにも深く食い込んでるという報道もあるので、結局ウラン、鉱山に関する国はみんな抑えたいってところでしょうね。カナダ、オーストラリアもそうだし。

その上で、昔からず~っとやってるグレートゲームってのもある。

というわけで、日本はまたまた大陸において大陸諸国の「敵」となりつつあるとも言えますね。で、その際に、イギリス他は商売で入っていくので国としてはニュートラル、吠えるためのフロントが日本とも言えます。

 

■ ドイツ外相は遅刻して到着したらしい

で、ドイツの外相は今回中国の外相王氏と会談してから日本に来ている。このへんは気づかいなんでしょうね。ついこの間大統領が中国に行っていたばかりなのにここで外相訪問というのは、やっぱりG7の日本と釣り合わせたってことだろうと推測します。

'Germany and China want stability in the Middle East'
http://www.dw.com/en/germany-and-china-want-stability-in-the-middle-east/a-19173159

 

また、ロシアに対しては、去年と同じように、G7ではなくロシアを入れてG8にすべきだという、今日ロシアも望んでないとしか思えないようなことを相変わらず表明していた。これも気づかいなんでしょう、やっぱり。

■ オバマ、リビアは失敗だった

前から示唆的には言ってたけど、昨日だかにまたオバマは、リビアは軍事作戦まではよかったけど、でもそのあとにプランがなかったってのは失敗だったと語った模様。

オバマ米大統領 「在任中最大の間違いはリビア」
http://www.cnn.co.jp/usa/35080960.html

先月の the Atlantic1誌でのインタビューではこの件について、イギリス、フランスを直接的にあてこすっていた。つまり、もっと欧州側がしっかりできるのかと思ったら全然ダメダメだったと、あんな混乱になったのはあいつらのせい、と言わんばかりだった。まぁ実際これはそうとも言える。あんなにワヤにしたのは特殊部隊を入れた英仏という声は依然強い。

オバマ政権はCIA/MI6の系統をむしろ排除してきたとも言える。というわけで、上の写真の2人の間にも亀裂がある。


■ その頃ロシアは

その頃ロシアでは、カスピ海からイランを通ってペルシャ湾に行くっていいよな、運河だ運河、という楽しいというか壮大なことが話題になっていた。

これは、イランの駐ロシア大使が、サンクトペテルブルクの大学で講演した際に学生からだったらもう運河ってどうですかと振られたのを、「私たちは検討してます」と冗談をかましたようなのだが、それを面白がってTASSが記事にして、若干尾ひれがついて広まったという展開。

Iran's $10Bln Mega Canal Could be Game Changer in Global Trade Routeshttp://sputniknews.com/middleeast/20160409/1037748591/trans-iran-canal-prospects-analysis.html#ixzz45VNHzFox

あわてて、イランが公式に、そんなこと考えてませんからね、と否定報道。

Iran Dismisses Report on Building Canal Linking Caspian Sea to Persian
Gulf
http://www.tasnimnews.com/en/news/2016/04/09/1043199/iran-dismisses-
report-on-building-canal-linking-caspian-sea-to-persian-gulf

 

しかしながら、まんざら全くの無駄報道でない。ロシア、アゼルバイジャン、イランは南北を繋ぐ交易の回廊が必要だという点で一致し、なにやらワーキングチームが立ち上がっているらしいから。そう考えてくると、その学生はヤラセ学生だったんじゃないかと言いたくもなるが真相は不明。一応、ツァーの時代にも考えた人がいたらしいので、まったく法外ではないのかもしれない。

North-South corridor needed for greater trade with Russia ? Iranian FM
http://en.trend.az/business/economy/2517180.html

で、現状、ロシア、アゼルバイジャン、イランは鉄道は走ってる。だから、その先のルートを考えても不思議ではない。どうにかしてペルシャ湾につなげると、インド市場が目算に入る。そうすると、現在スエズ運河を通るしかないルートよりも、ずっと早道になるやんか、という話。陸路の交易路を区間ごとに開発する話ならそんなにヘンじゃない。

しかし、ロシア人は運河好きだからなぁ・・・。まさか、そんなバカなとは思うけど一応注目せざるを得ない(笑)。

 


 

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2 コメント

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先を見てる (ブログ主)
2016-04-12 18:12:08
ロシアが先を見てるのは誰でも気付いているんですが、ドイツも逡巡しつつも結構この先変わる可能性があるような気がしてます。結局戦後の問題の根幹はNATOだったんだなという感じ。
返信する
『我が道を行くドイツ』 (ローレライ)
2016-04-12 05:06:59
中国とも調整し『我が道を行くドイツ』と『イラン運河』建設が新しい体制造りをする。
返信する

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