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トゥルシーさんまで来た (2)

2019-01-12 18:11:41 | 太平洋情勢乱雑怪奇

シリアでの米+NATO諸国の介入が醜態をさらしまくっていた2015年、2016年に、米の国会議員でこんなことは止めろと大声を上げていたのは、上院のブラックさんとトゥルシー・ガバードさんというハワイ選出の下院議員。

ブラック上院議員は軍歴があり、かつ軍の法律関係をやっていた人なので話も理路整然で、ちょっと怖い感じさえするところのある眼光鋭いおじいさん議員。この人は、アサド大統領に2度会いにいっている。

トゥルシーさんも軍歴のある人だがもっとずっと若い。そしてもっとずっと人にアピールするようなことをズバズバ言っていた。例えば、

彼女は、去年の11月、シリアでの米の混乱について、

簡単なことです。ペンタゴンとCIAはアサドを追い出すことを目的とした違法な行動を止めればいいんです」

といった調子で語る。

これは絶対違法な戦争であるという態度を全然崩さず、それでもCNNに出してもらえるというある意味謎な存在もであったが、これは一つにはガス抜き、そして一つには軍の中の一部の声であることには間違いなかったんだろうと思う。

さらに踏み込んで、

「米国はシリアで2つの戦争を行っている。一つは、ISIS他過激派に対するもので、これは9/11以降のテロ対策として議会の承認を得ている。もう一つはシリアのアサド政権を打倒するという違法な戦争だ。」

シリアでの違法な戦争を止めろ by 米ハワイ州選出議員

などとも言っていた。

2017年1月にはアサド大統領にあった。ここ

 

なぜこの話を長々と書いているかというと、トゥルシーさんが、2020年の大統領選挙に出ると言い出しており、それがメディアに出て来たから。

まさしく

トゥルシーさんまで来た

2016-11-22 22:16:57 

 

ですよ、ほんと!

 

メインストリームのワシントンポストあたりの記事をあげておこう。

Rep. Tulsi Gabbard of Hawaii says she will seek the 2020 Democratic nomination for president

https://www.washingtonpost.com/powerpost/rep-tulsi-gabbard-of-hawaii-says-she-will-seek-the-2020-democratic-nomination-for-president/2019/01/11/2f0c7b26-027c-11e9-9122-82e98f91ee6f_story.html?noredirect=on&utm_term=.5554dcea51aa

 

もちろん、米の選挙は、ロン・ポールのような事例を見ても、リベラルが支配的なあのメディア集団が気に入らなければ無視するということもあるし、民主党から出てどうなるんだろうかというところもある。

とはいえ、こういう、どう考えても異常な世界で sane(狂ってない)な声を上げ続けた人が生き残り、発言機会が増えることは大歓迎!素直に喜びます。

RTがtwitterを拾ったところでは、大反対の人がたくさんいて、アサドに屈した奴、とか、プーチン・パペットの次はアサド・アポロジストかよ、とかいろいろ言われている模様。

そうでしょうね、そりゃ。わははは。

 

で、トゥルシーさんの存在は、現在トランプを持ってる共和党というより、ヒラリー的人士の優位な現在の民主党にとって爆弾ですね(笑)。

どうなることか。

でも、方向性として、トランプというアウトサイダーが事件のように出現し、サンダースという今だに民主党員でもない、社会主義者であると宣言しまくったじいさんアウトサイダーが来て、今度は、あのアサドを潰せ、ロシアを殺せの大合唱の中、アサドは悪くない、違法な戦争はしているのはアメリカであると言い張った女性が来て、それはそれなりに声が届いている(反対も含めて)、というのは、明らかにアメリカは変わっていると考えるべきでしょう。

 

米のエスタブリッシュメントとしては、若い人たちが社会主義の何が悪いんだといった発想に入ってる傾向が顕著にあるので、バーニーっぽい方向ではなくて、別の路線から人を出したいと考えて、こっちでいいかとなる可能性もなくはないかも。

ふと思うに、根本的な傾向として、100年ぐらい続いた、ユダヤ、東欧、ポーランド、シカゴ、みたいなキーワードでひっぱるとみんなつながる! みたいなグループが拒否されていると考えるとだいたいあっているんじゃないかという気もする。ブレジンスキーもいなくなったしね。この意味で実はバーニーは古いチーム(相当にアウトサイダーポジションではあるので仲間とは思わないが)。

なんてかこう、日本のインテリ業界人のほとどは付いていけてないと思う。


 


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5 コメント

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民主主義を壊してますから (ブログ主)
2019-01-15 12:27:29
私は黙らないさん、

おっしゃる通りで、その団体(類似もあるんでしょうが)に「忠誠」を誓わないと選挙勝てない or 生き延びられないらしいんです。
病巣はそこだとかつてないほど多くの人が気がついてると思います。
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病巣 (私は黙らない)
2019-01-15 07:37:06
議員名+Aipacで、検索をかけると面白い。
バーニーが、招へいをすっぽかしたとか、コルテスが、この団体主催の議員一年生対象のイスラエルツアーに参加しなかったとか。「オマエ、この間の寄り合いに来なかっただろう」って恫喝されてるみたい。イスラエルツアーに参加しなかったっていうのが話題になるっていうのも異常。この団体ににらまれると選挙に勝てないから、「私の祖先はユダヤ人」となるのかな。(どうせ真偽のほどなんか、わかりっこないし。)この辺りにこの国の政治の病巣がありはしないか。
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Aipac (私は黙らない)
2019-01-15 06:33:42
コルテスは自分はユダヤの子孫だと言い、トゥルシーは自分はガザ侵攻に反対なだけで、イスラエルを愛していると言う。う~ん。
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どっちがいいのか (ブログ主)
2019-01-12 19:55:18
ローレライさん、

赤い方を恐れてコントロールしてたら人民革命されそうです、という感じかも(笑)。

それぞれ別の概念ですからね、実際には。たまたま20世紀に局地的に重なっただけで。
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赤くないハト派民主党 (ローレライ)
2019-01-12 19:47:16
赤くないハト派民主党を目指すトゥルシー女史は、対トランプど真ん中の民主党のロンポール路線。オグシオコルテス女史の赤い路線とは違う。
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