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混乱事案多数、そしてイギリスとTPP

2019-01-11 22:24:38 | アジア情勢複雑怪奇

さっきはロシアがらみの話を書いたけど、晩御飯の時に見た7時のニュースでは、JOCの賄賂の話をやっていた。今更何をと思ったらフランスが起訴するとかいう話らしかった。詳しくは知らない。

韓国との間では文さんが、徴用工の問題で

韓国ムン大統領 「徴用」めぐる裁判で「互いに知恵絞るべき」

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190110/k10011773331000.html

と言ったというのを大本営NHKが報じている。

韓国のムン・ジェイン(文在寅)大統領は、年頭の記者会見を開き、「徴用」をめぐる裁判で日韓関係が悪化していることについて、「韓国政府がつくり出した問題ではなく、不幸な歴史によってつくられた問題だ。日本政府はこれを政治の争点とせず、解決のために互いが知恵を絞るべきだ」と述べました。

これはなかなかストレートな発言。

これって、個人請求権は失われていないという外務省見解が存在することをふせて報道していることがカギなんでしょうね。

何がしたいのか、わからん。

ゴーンさんが高熱を出したというのも見た。意見陳述書も見たが、これで何をどう有罪にする気なんだろうかとさらにわからなくなった。最初は利益の不実記載みたいな話をしていたと思うが、最近は何かFXの担保の話が出てる。これはだって、要するにマージンコールの話でしょ。仕組みを考えれば担保を積み増しすれば日産もゴーンも損失がでないという話になるんだから、ちょっと調達してという話を私企業内でやったとして、罪になるのか??? それこそ私企業内の問題ではなかろうか。わけがわからん。

 

といったことが起きている日本なわけだが、その一方で安倍ぽんはイギリス、オランダに出かけている。

イギリスとの間では私はTPP問題を懸念している。

出かけるにあたってのこの日経の記事。


首相「EU離脱、日本の考え伝える」 英・オランダへ出発

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO39796070Z00C19A1MM0000/?n_cid=SPTMG002

 

こんなことを書いている。

EU離脱を前提とした日英間の経済連携に関しても話し合う。2国間の自由貿易協定(FTA)や、環太平洋経済連携協定(TPP)への英国の参加が軸になる。北朝鮮の核・弾道ミサイル問題など、安全保障分野での連携も確認する。

 

日経的には、「軸になる」ほど大きいと思ってるらしい。で、イギリスのTPP加盟の話は去年2018年に結構な記事が出ていた。みんな、イギリスが希望したというのではなくて、安倍または日本が歓迎している、という書き方だった。

Japan welcomes Britain's possible entry into TPP, Abe tells May

https://mainichi.jp/english/articles/20181202/p2g/00m/0bu/015000c

 

それに対してイギリスが反対を表明したことは一度もないが、冷静に見てる向きからは、意味がないという意見が出ていた。

つまり、イギリスの今後にとって重要なのはヨーロッパ市場であることには変わりはなく、次がアメリカだ、と。これ以外にいろいろパワーをかけても仕方ないだろうという話。説得力のある意見だった。

No Liam Fox, the UK should not join TPP – here’s what priorities should be
January 10, 2018 4.13am AEDT

http://theconversation.com/no-liam-fox-the-uk-should-not-join-tpp-heres-what-priorities-should-be-89818

 

また、私が思うに、イギリスはこういう、自分なしで出来上がってしまった何千ページもの文書が確定しているチームに入ることは一般的に嫌いだとも思うな。なぜなら、自分が仕掛けられるように書いてきた人たちだから

中国はこの話が出た時、環球時報がオピニオンを出して牽制していた。

これがもう、結構あからさまだった。東京のTPPへの招待はロンドンを惹きつけないだろう、というもの。

Tokyo’s TPP invitation unattractive to London 

http://www.globaltimes.cn/content/1122853.shtml

 

要するに、アメリカが入らないこの組織は日本が主体の組織なわけだが、発言力、政治力のない日本がこれではちょっと弱いと思ってイギリスに呼びかけているんだろう、と。イギリスは(弱ったとはいえ)安保理の常任理事国だし、発言力もあるから。

 

という流れを踏まえて上の日経の記事を考えるに、Financial Timesを買ったエライ人の組みに入ってるとご満悦の日経などが、TPPを政治的に使うために奮闘しているのかもな、と思える。

TPPにイギリスをとか言っているのは、要するに、日本とオーストラリアを使って太平洋同盟構想みたいなのを追及したがった人たちなんじゃないのか。

今日になっても、まだ言っているのは、日本側。日経&朝日レビュー。

UK interested in both TPP and Japan FTA after Brexit, says Hunt

https://asia.nikkei.com/Editor-s-Picks/Interview/UK-interested-in-both-TPP-and-Japan-FTA-after-Brexit-says-Hunt
Nikkei Asian Review-2019/01/09
LONDON -- The U.K. is exploring entry into the Trans-Pacific Partnership as well as a free-trade agreement with Japan after it leaves the European Union at the end of March, Foreign Secretary Jeremy Hunt told Nikkei on ...

 

UKは、Brexit後、TPPと日本とのFTAの両方に興味があります、とUKの外務・英連邦大臣が発言した模様。

アメリカが、トランプがあの調子なのでちょっと今は無理なので、そこでイギリスを引き込もうみたいな発想なんだろうが実利はあるんだろうか? そして、こうやって無理に引き込もうとすれば、それはイギリスに対して何等かの便宜を図る恰好になって、それは非常に高くつく、みたいなこともありそう。

 

でもこれって、1930年代に、防共協定にドイツと日本だけじゃなくてイギリスも引き込もうとして有田八郎がイギリスに行ってイギリスのサイモン外相に断られたという経緯を思い出させられる。

当時は、日本が売り込む防共協定は実質的に対ソで同盟しようという物騒なものだというのが見えすぎて断られたと言っていいと思う(イギリスはドイツとの不和を抱えているのにその向こうのソ連を敵にするという作戦は自分では取れない。だからドイツにやらせるとしても(笑))。

今回は、中国に対する敵対心で有名な安倍晋三が作る組織に入ったら、中国との関係でマイナスなので断りたい、というところではあるまいか。

日本、壮絶に進歩がない!


 

 


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2 コメント

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中国と貿易しないグループ作りは嫌うイギリス (ローレライ)
2019-01-12 01:12:20
中国と貿易しないグループ作りではノーサンキューなイギリスに声かけし日本。
返信する
帝国主義のリアリズム (ローシャン)
2019-01-13 23:26:29
英国は西側で最初に中共政権を承認した国ですね。
返信する

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