ラブロフ、日露に本質的に意見相違＆中露の友好

2日前の話になってしまったけど、これはメモしておきたい。

ラブロフ外相　露日には依然「本質的な意見相違」　平和条約の議題で

https://jp.sputniknews.com/politics/201901145803999/

「私たちに大きな意見の相違が残っていることは隠さない。立場は最初から正反対だった。私たちはこのことについて一度も話さなかった。だが露日関係の完全な正常化という両首脳の政治的意志（編注：望み）は、対話の活性化へと私たちを促している」とラブロフ氏は述べた。

ラブロフ氏は、ソ日共同宣言を固く守ることは、「全ての南クリル諸島（北方領土）に対するロシア連邦の主権を含む」第２次世界大戦の結果を日本が完全に認める必要性を意味していると指摘した。

 

要するに、本質的な相違、つまりロシアが一貫して主張している領土問題は第二次世界大戦の結果であるという説に対して、日本側はなんの反論も試みていない、ということですね。

国内では、あたかも正統な言い訳があるかのように50年ほど振る舞っている日本であり、かつ、ロシアの不正をただすべきだといった言辞も多数飛び交うわけですが、反論していないらしい。

どうしてそうなるのか知りませんが、外務省はなぜ反論しないのか、そして、では50年以上私たち国民が、主に街宣車の大音響と共に聞かされてきた説はどうなるのか、絶対に、説明すべき。これを逃すべきではない。日本国民はず～っとしつこく記憶して、説明を求めべき。私はそうする。いろんなところで言いまくって、どこかでチャンスがあれば国会議員に届く道も見つかるだろう。

 

これも結構なインパクト。キセリョフさんが言うと、他の人がいうより断定的に人々に伝わるという気がする。

ロシア、安倍首相は「無神経」　国営テレビ酷評、外相は主権巡る交渉拒否

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190115-00000004-yonnana-soci

ロシア国営テレビのニュース番組「べスチ・ニェジェーリ」は１５日までに、日ロの平和条約締結交渉を特集、看板キャスターのドミトリー・キセリョフ氏がプーチン・ロシア大統領との本格的な交渉を前に安倍晋三首相があたかも北方領土問題は解決済みのように振る舞い、ロシアを「急かし追い込んでいる」として、首相の対応について「無神経」と批判した。 

 

さらに今日は、ロシアと中国の友好は、他の第三者を目的としたものではないとラブロフが発言。

Russian-Chinese friendship not aimed against any third country, says Moscow

http://tass.com/world/1040246

"Both Russia and China are not friends against any others," Lavrov said. "We are friends because we are neighbors and because we have many common interests, because we are strategic partners in international affairs and we share stance that it’s important to make the world more stable, secure and democratic."

 

どうしてこういう発言が出るかというと、自民党の誰かが、ロシアと日本が平和条約を結ぶと中国を抑止（deter）できる、と言ったらしく、それに対してロシア側は即座に否定したが、その話をまた翌日になってラブロフ外相は別の話の文脈でも繰り返している。

この自民党の発言者って誰？とそれは私はわからないのだが、しかし、多分、ほとんど全員そう思ってそうで、そしてほとんど全員それを抑えておく知恵も能力もない（泣）。

 

可能性として、ロシアと中国が一緒に何かを言い出すということもありそう。

だって、そもそも、ソ連→ロシアが一貫して主張しているポツダム宣言第8項の領土の話というのは、中国も同じ解釈で台湾を語ってる。2014年の人民日報の記事。

日本がポツダム宣言第八項を恐れる理由

http://j.people.com.cn/n/2014/0728/c94474-8761694.html

 

ということで、ここらへんをすり合わせて中露で主張してくる可能性もある。

もしそういうことが起こったら、日露平和条約で中国を抑止して～などと不用意な発言をした人は、飛んで火にいる夏の虫になるのかもしれない。

 

■ 関連

「北方領土はすべてロシアの主権だと認めよ」 ロシアのラブロフ外相が河野太郎外相に迫る（会見全文）

https://www.huffingtonpost.jp/2019/01/14/meeting-taro-kono-sergey-lavrov_a_23642564/?ncid=other_twitter_cooo9wqtham&utm_campaign=share_twitter

 

■ オマケ

ロシア、中国、友好で検索したら真っ先にこんなのが来た。まぁ、森元首相があたりがさかんに吹いたからなぁ、ロシア関係者が気づいていないわけはない。

【ロシアを読む】「友好は見せかけ」中国のロシア侵食に批判噴出
2018.11.15 07:00

https://www.sankei.com/world/news/181115/wor1811150002-n1.html

 

あのですね。ロシアの貿易相手国ナンバー1は中国、中国のエネルギー供給源ナンバー１はロシア、という関係なんですよ？　理解されているんだろうか？？？　

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