お騒がせのオリンピック委員会は、ロシアのオリンピック委員会を復権させた模様。
ロシア五輪委の資格停止解除 ドーピング問題
2018/2/28 23:45
https://www.nikkei.com/article/DGXLSSXK30979_Y8A220C1000000/
【モスクワ=共同】ロシア・オリンピック委員会(ROC)のジューコフ会長は28日、国ぐるみのドーピング問題により、国際オリンピック委員会(IOC)から科されていた資格停止処分が解除されたと発表した。IOCが同日、ROCに連絡したという。
ロシアの委員会が言っていることだけが記事になってるけど、この決定は2月25日にIOCが議論して既に決まっていたこと。で、その、委員が参加して(くだらない)討議をして、判断した様子はウェブにあがってる。
https://twitter.com/iocmedia/status/967551771907317760
それを見るに、IOCなんて、よく考えればただの欲の皮のつっぱった欧州系とそれに追随してなんの理念も、公正に対する希求もない、ただのおじちゃん、おばちゃんの団体なんだなといった趣。
勝手にロシアは国家ぐるみでやっているという想定を有効にして、それを問題にして、そうでない証拠にはならないし云々みたいなことを言っている委員とかが委員なの。爆笑って感じ。
そして、ロシアからのアスリートとかいう訳のわからない資格で参加を許すが、お前らは国家ではないから国旗もない、国歌も歌わせないとかいうバカな仕立てをしたが、最後にロシア人アスリートに、俺らはロシア人なのでロシア国歌で喜びます、という反撃を食らって、それに対して何も言えない始末。
結局この組織はただの私的団体で、それを権威あるものにしているのは個々のアスリートの活躍とそれを支援する一般人たちの熱意なんだが、そうしてできた権威を勝手に流用して、一つのnationをあたかも自分たちが食っていいターゲットのように見て、どうにかしてあいつらを潰さな、みたいな発想をして実際行為した。
この状況が変わらない限り、オリンピックというイベントは今後も引き続きどこか汚らしいものになっていくしかないでしょう。だから、変わるなら、この私的民間団体じゃなくて、もう少し公正な団体を作るべきでしょう。IMFとかと同じ問題。
となると、既得権を持ったいわゆる西側は嫌がって、すべてを自分たちの裁量の下に置きたいと考える。ここに、IOCが、アメリカがシャラポアで成功したメドニウムを使ったロシアいじめに同調していった潜在的理由があるのかな、など思う。脅しておかな、みたいな。
つまり、AIIB、ブリックスバンクを作る、とかいう動きは中国が主体だが、そこにロシア、場合によってはインドが連なっていることが、西側にとっては潜在的に脅威なわけよね。(このへんには東インド会社 or 英米にやられた被害者同盟みたいなニュアンスがあるのも見逃せない)
これと同じことが起こっていったら、オリンピックといった金の生る木が離れていってしまう! やっぱりIMFと同じですね(笑)
今度どうなるのかわかりませんが、この組織は別に公正を旨とした団体ではなく、利権団体だという点はもう少し認知されるべきでしょう。IOCは純然たる営利事業で、その収益の非常に大きなボリュームは放映権。そしてその放映権を束ねてるのがアメリカのNBC。
で、利権団体でも公正さを旨としている分にはそれでもいいか、度を超せば、ここじゃなきゃ何もできないわけでもない、となることもあるでしょう。
やっぱり、オリンピック前にプーチンが発言した
- オリンピック組織がいくつかの国の省庁にならないことを望む
- このままいくとクーベルタンのオリンピック運動(または、オリンピック精神)は終わりだな
という発言には、含意があったとみるべきでしょう。
ドーピングスキャンダルとメルドニウム
■ ソ連と日本
でね、あらためて思うに、戦後世界において、各種のスポーツの祭典をヨーロッパ系(つまり米カナダを含む)のお祭りじゃなくて、世界の、と言える恰好にしていた最大の要素は、日本とソ連の存在なんだわな、ってこと。
ソ連は欧州選手権に出るし文化背景的には欧州色が濃いんだが、それでも体制の違いから西側の深い部分(つまり金の支配)では敵だった。
日本は金の支配の部分では西側だが、文化背景的には色濃くアジアだった。
その2つが常に大選手団を出し、かつ、スポーツに非常に好意的であったことから、オリンピックなるイベントは世界規模で生きることができた、と言えるんじゃないでしょうか。他の地域は国民にスポーツをさせる余裕のない国が多かったという言い方ももちろんできます。
そんなこんなを考えていくと、日本が周辺でもあるロシアとの関係を本当の意味で改善できたら、これはやっぱり強い二国間になる可能性を持っているのだなとも思う。
言及できなかったことをフォローしていただき、ありがとうございます。私も同感です。
メドべデワのメッセージだったのでしょうね。ルソフォビアのプロパカンダにまみれた五輪の最終日に、痛烈な、しかし静かな批判を込めてロシアンスナイパーを演じたメドべデワに拍手を!
理解します、それ。その小賢しさが既に読めたため、ロシアの一部やらロシア草の根系は、オリンピックに出るな、という態度だったんですよね。その「招待」に乗るな、と。
気持ちはわかるんですが、私はやっぱりここはコワルチュクみたいなやり方で西側のオーディエンスの目覚めを誘う小さな穴を開ける行動というのも一つの道だと思うんですよ。
これはすべて長い1942年のようなもの。1942年は勝ってはいないが少しづつドイツ軍の戦略を外して至った年。それがあるからこそ展開点を迎えられた、と思ってるわけです。またそこかよ、って感じでもありますが(笑)。