さっき書いた
アイスホッケー男子、ロシア優勝(26年ぶり)
の中で、ロシアチームの選手が、観客と一緒に国歌を歌ったというのが、わざわざ記事になっていた。日本だけでなく、一応西側メディアにもちらほらある。
ちょうどよく日本のyahooの記事の下にも、アメリカのyahooの下にもコメント欄があったので、読んだ。なかなか興味深いので抜き書きしてみる。
【平昌時事】平昌五輪最終日の25日、アイスホッケー男子決勝でドイツを下して優勝したOAR(ロシアからの五輪選手)の選手の多くが、表彰式で五輪賛歌が流れる間にロシア国歌を歌った。ロシアは組織的なドーピング問題で国内オリンピック委員会が資格停止中で、大会中の国旗掲揚や国歌斉唱が禁止されている。このため、今回の一件が国際オリンピック委員会(IOC)から問題視される可能性がある。
ロイター通信によると、OARのFWイリア・コワルチュクは「勝ったらみんなで歌うことにしていた」と語った。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180225-00000093-jij-spo
で、ここについていたコメントをいくつか適当に抜いてみる。
- 今回ロシア人選手は、禁止を前提に大会参加となった。
スポーツマンとしてやはり、約束は守らねばならないと思う。
そもそも薬物禁止の約束を守らなかった事が問題の根本だから。
- 散々国家ぐるみでのドーピングが問題にされてオリンピック出入り禁止なんていう前代未聞の制裁を課されたけれど、
選手個人には罪はないということで国旗掲揚や国歌斉唱をしては駄目というルールの上で参加が許されているのに「勝ったら歌うつもりだった」ってもう初めからルール無視する気満々だったってことだろやっぱり国も国民もロシア自体がルールを守るっていう意識が低いんじゃないか
- ドーピングにも関わらず特例処置で出場できたことに対する感謝はないんだね。
- ロシア薬好きだね。
■ アメリカのyahooスポーツ
Russian hockey players sing banned national anthem over Olympic anthem at medal ceremony
記事の下のコメント欄が日本とほんとに違ってる。
- ミューラーがロシアのホッケーチームの捜査を始める…トランプと癒着してゴールドを獲得したと。
Mueller to investigate Russian Hockey team...they colluded with Trump to win the Gold.....LMAO!
- 少なくとも彼らは自国に小さなプライドを示して、自分たちの国歌を歌った、と。誰も膝を屈しない。自分の考えに夢中の社会正義戦士とは違う。
Gee, at least these guys showed a little pride in their country and sang their anthem. I don't see any of them kneeling, like some other self-absorbed, entitled, Social Justice Warriors (who shall remain nameless) would do during their anthem.
- ちゃんとした瞬間だったと思う。私はドイツが初の金メダルになるよう応援してたんだけど、これについて(国歌のこと)はなんにも悪いと思わない。彼らがわざわざオリンピックの歌を歌いにはるばる来たと思ってる奴いるの? 祝って悪いことは何もない。
I thought it was a neat moment, I was pulling for Germany to win their first hockey gold, I don’t see anything wrong with this, does someone actually think they were going to sing the Olympic anthem, nothing wrong with celebrating.
その他、そもそも国として禁止だけどゲームしていいみたいなへんなことするから訳がわからなくなるんだろ、みたいなのもある。
国歌を歌う、これは反逆じゃないな、パトリオティズムだな、みたいなのもあるし、NWOは全力でなんであれロシアを攻撃してっからな。国歌を禁じる?なんて情けない、もある。
折からのロシアゲートがバカ臭くなってる人たちは多いので、またこんなところでルソフォビア(ロシア嫌い)してんのか、みたいな感想が目立つ。
■ 分析してみるに
総じていえば、
日本のオーディエンスは、折からのルソフォビア(ロシア嫌い)という虐めモードに理解がまるでない。
だから、そこからこのオリンピックのドーピング問題も話がてんこ盛りになっていることに理解がない。
ついには、こんなことになっていることさえ知らない。
証拠がないことは無罪を意味しない by スポーツ調停裁判所
つか、こんなことになっているのを知ってる人ってひょっとして日本に100人もいないんじゃないかというぐらい少ない。
それに対してアメリカyahooを見ている人は、全体状況はだいたい知ってる人が多いみたいだ。ミュラーが調査するんじゃね、というのが笑える。
しかし問題はそれだけではない。もっと深刻なのは、「上」がインチキしてきてる場合に、可能な限りのところで反逆することへのシンパシーが、アメリカ人にはあるようだが、日本人にはまるでない、というあたりか。
アメリカという国は邪悪な国だが、個々のアメリカ人の中には相手を理由なくhumiliateする(侮辱する)という類の行動を非常に良くないことだときっぱり判断し、かつ、躊躇なくそれを言う人が実際結構いる。それでいじめの頃合いに歯止めがかかる。この話もそれっぽいなと思うな。
あと、人を個人として認識しているという考え方もなりたつかも。イリヤ・コワルチュクという一人の男はまぎれもなくロシア人で、ロシア人が喜びにロシアの国歌歌うことを禁じるって、そんなのできるのか?みたいな発想。
それに対して日本のオーディエンスのコメントを見るに、決まったことを守らないことがとにかく許せないらしい。
が、どんな法でも法は法、ってのは抽象的には正しいだろうが、個別具体的には、結局のところ法の適用を決めるのは法という概念ではなく権力者なので、場合によっては下々をいじめることにしかならない。このへんが、日本人が総じて奴隷っぽくなってる一つのトリックなんだろうなとも思う。
で、戦争中には艦船が爆沈したり、玉砕を言われた部隊の兵隊がまず上司を撃とうとする、みたいなことが起きていたというのは、これと一続きかもなぁとやや突飛なことを言ってみたい。上から理由を問わず命令される、その命令に対して疑義を述べる権利が下にはないので、下は仕方なく暴発するという機序のこと。
というわけで、いやぁ、思わぬところで日本人とアメリカ人の差異(総じていえば、だが)を見た思いだ。
①ドーピング検査が、欧米の選手に対しても、ロシア選手に対するのと同じように実施されているのだろうか。欧米の選手にも、明らかにステロイドっぽい風貌が見受けられるのだが。
②禁止薬物の中に、故意にロシアで市販薬に広く使われている物が含まれてはいないか。シャラポワの時も、今一つ、この辺りの事情が良くわからなかった。日本の選手がひっかかった利尿剤っていうのも、いまひとつ腑に落ちない。
もし、さじ加減ひとつでどうにでもなるのであれば、ドーピング検査自体、意味がない。ドーピング検査の実施方法について、その(不)透明性について掘り下げた客観的なレポートが読みたい。
私はいつもXXの悪口ばかり言っているけど、それはXXの支配層に対するものであって、一般のXX人は、結構正義漢だったりする(ある意味、日本人より)。だけど、支配層が扇動するルソフォビアに表立ってNOと言えず、ネット上に本音の言論が渦巻く。ヤフーに痛快なコメントを入れた市井の人も、おそらく、職場や学校では、SJW(Social Justice Warrior、いいわぁ、この言葉。笑)のふりをしているはず。私もそう。言論の地下化。
https://twitter.com/hajoseppelt/status/966962287616540672
あまりのメダル獲得に彼の「ご主人様」の機嫌を損ねたということでしょうか。
ロシアでは大半の人が、ノルウェーのメダリストの半数以上が「喘息患者」ということを知っていると思いますが、西側でも怪しむ声が出て来たのでしょうか。
一方、この国ではノルウェー賞賛の声ばかりと思いきや、wikiにこんなのがありました。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%83%AA%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%BB%E3%83%93%E3%83%A7%E3%83%AB%E3%82%B2%E3%83%B3
「世界的権威」が認めればOKということで、そこで思考停止になるのが我がメダカ民族なのでしょうか。「お上」にとっては理想国家でしょうね。
メルドニウムというロシア、東欧では常飲されてきた成分が、たまたま米、日等では許可されてない、というところに目をつけて、メルドニウムを発見しては騒いでるというのが本体じゃないでしょうか?
IOC委員「メルドニウムはアスピリンのようなもの、与太話はやめる時期」
https://jp.sputniknews.com/sport/201802264617237/
このへんは、the Westメディアでも多少げんなりというところはあるように見えました。特に、カーリングの選手にメルドニウムが検出されたとしてメダルをはく奪しましたが、カーリングにとってポジティブな効果をもたらすとは到底言えない成分を微量検出して、だからどうなんだよ、と。
さすがに喘息治療薬の話は聞いたら、はぁ?になりますよね。日本語でもそんなページがあったとは意外でした。
https://www.youtube.com/watch?v=uHRTJEsIp-k&index=5&list=PLAe6Au-aKEc9TYn9Gdyqn3aivM4qMwAaE&t=0s
この23分過ぎから。2015年秋、シャラポワの翌年のオリンピック出場を巡り、米国籍に変えアメリカからの出場という要請を断り、ロシアからに決めたことからその報復だったということらしいです。(製造会社の社長の談)あくまでシャラポワ個人を狙ったもので、その目的は達したので、薬品自体と運動機能の関係は無いことから、近々リストから除外されるのではという意見が大半のようです。
シャラポアが先だったというのはわかりますね。だってメドニウムの指定時期とあうもの。
これって多分、日本だとアスピリン、アメリカだったらタイレノール飲む、みたいな話に見えるんですけど・・・・。そうであるとすると、IOCは実に壮大にバカなことをやったとしか言いようがない。