シナイ半島で墜落したロシアの航空機はどうもただの事故ではないのだろうとまではみんな思っているが、どうやって起こったのか発生原因までは現時点では理解されていない模様。
Telegraphに出ていた写真によればこんな感じなんだそうだ。第一報の「真っ二つ」の意味はこうだったのね。
で、そんな中、イギリスが現場上空への自国航空機乗り入れを禁じたらしい。
日本の共同さんの配信では、
エジプト政権の権威失墜 観光に打撃、混乱拡大へ
エジプト・シナイ半島でのロシア機墜落について、英政府が機内の爆発物が原因になった可能性を挙げ英旅客機の乗り入れを停止した。エジプト経済の柱である観光業が打撃を受け、混乱が広がるのは必至。半島の治安に問題はないとしてきたシシ大統領の主張が揺らぎ、権威が失墜しそうだ。
ハモンド英外相の発言通り、爆発物が機内に持ち込まれたとすれば、墜落機が出発した半島のシャルムエルシェイク空港の検査体制にも疑問符が付く。英国が同空港に専門家を派遣したのは、自国民が安全に帰国できるよう検査や警備を強化するのが目的で、エジプト当局を信用していないことがうかがえる。
墜落機の乗客の多くはロシア人。英政府の発表で、シリア内戦に軍事介入したロシアにイスラム過激派が報復したとの見方も強まりそうだ。(共同)
なぜだか、エジプト大統領の権威失墜問題になっていた。これって何? というか、なんなのこの思い込みの羅列は! あはははって感じ。太字したところをご覧くださいませ。
シシ大統領は、現時点では原因の特定はできないといったことを異口同音にあちこちで言っていたと思うけど、大丈夫だ、とか言っていた記憶はないんですが・・・。シナイ半島が危険なことはみんな知ってるし、そもそも。
さらに、最後の一文がすごい。イスラム過激派が報復したとの見方も強まりそうだ、って事故発生のメカニズムも特定できていないのになんなのこれ?
イギリスのTelegraphによれば、確かに、イスラム過激派によるものだろうとはかなり前から強く示唆してるけど、今般の行動の意味については、曖昧な感じ。まずもって現地に2万人以上いるイギリス人の救援のために軍を出す、みたいなことを言っているけど、そもそもイギリス、フランス、アメリカって、他人の国の中に兵器で軍事組織だの諜報部員だのなんだのを多数入れててなんとも思ってない人たちなので、その人たちへの応援かもしれないよね。
しかし、シリア相手ならともなく、優秀な諜報網を持ってる上に士気も高いロシアを出し抜いてなんかできるとは思ってないのんじゃないのか?
つか、今ここで何かアクロバット的なことをやるとですね、ロシアがどうしたじゃなくて、アメリカ人、イギリス人たちがより一層自国政府を信じなくなり、次第に、自国の治安組織、そして軍まで疑いはじめるという、彼らにとって困った事態になると覆う。
■ エジプトのシシ大統領の動向
それはともかく、エジプトのシシ大統領はイギリスを訪問している。
今日はキャメロン首相と話し合うことになっているはず。
昨日Telegraphがしたインタビューでは、リビアが無政府になってるのをあんたら片付けてよね(要約^^;)という話をしていた。
一方、ロシアのナリューシキン下院議長はアルジェリアと打ち合わせをしたらしくて、アルジェリアとはテロとの戦いにおいてロシアは共同歩調をとるみたいなことを語っていた。
そういうわけで、フォーカスがシリアに限定されず、リビア→シリアになっていっている気はする。そもそも、リビアで使った武器をシリアに横流ししてシリアの「内戦」という名の侵略が加速したわけだしね。
そして、リビアはイギリスとフランスの特殊部隊の仕業でしょ。
だったら、散らかした奴らが片付けろという圧力がモスクワ方面からかかっていても不思議ではない。
すべてのことはアメリカのネオコンが~ですましてる英仏はどうするんでしょうか。
いずれにしても、日本の上の記事を書いた共同の人、意味がわかりません。でも、この人たちが異常な反応をするということは、何か彼らにとって(私たちじゃないですからね、この人たち、もう知らない人たちって感じだから)、何かマズイことが起きてるってことじゃなんじゃないかと思う。
今晩、シシ大統領の話がまた出てきたら補足する予定。
春のツケを冬に払ったら、今度は彼らの春を迎えてもらいたいものです。
英米仏+独は主流メディアは嘘つきってのを理解した層が非常に強いので、心配していないんですが、日本はかなり心配。狂人度が高まる一方で。