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ドイツ、身ぎれいになるのか?

2015-05-04 15:33:46 | 欧州情勢複雑怪奇

去年、ドイツのジャーナリストが自分は情報機関から渡された資料で本当でもない話をさも本当のように原稿書いたりしていたんだと告白し、その成り行きを著作にしたものがベストセラーになっていた。

このへんで書いたこと。

ドイツ人ジャーナリストの告発本、ベストセラーに

で、その情報機関とはドイツのBNDだがそのBNDはアメリカのCIAなりNSAなりと協働しているだろう、と言われ続けている。

さて、そんな中、今日見た記事は結構ぎょっとするタイトルだった。いわく、メルケルはCIAのアセットなのか? だそうだ。Finian Cunninghamというコラムニストの見解にすぎないといえばすぎない。しかし、載ってるところがロシアのスプートニクという媒体だというところが意味深じゃないかと思うのだった。

Is Merkel a CIA Asset? /Finian Cunningham

http://sputniknews.com/columnists/20150430/1021571145.html

中身自体は、アメリカの情報機関がドイツ企業、欧州企業に対してスパイ活動をしていると暴かれたりしたことがあったがメルケル政権はそれに対して抗議してみたりしているものの、実際大したことはやってない、その上、今回のウクライナ問題だって、大方のドイツ系企業の困惑をよそにメルケル政権はワシントンの言うがままになっている。というだけのことなので、別にメルケル氏のCIAとの癒着問題がありました、とかいう話が暴かれたタイプの記事ではない。

(ドイツ国内でのドイツ情報機関が米情報機関との協力というか癒着問題はこのへん。シュピーゲル誌

しかし、これは結構多くの人に、もっと大きな話を想起させる話のような気もする。というのも、メルケルはヒトラーと同じ系統だ、というのはもうずっと前からネタにされてきた。イギリスのタブロイドが結構面白がっていた記憶がある。で、この意味は実際深い示唆があるわけだすね。

というのは、

ナチズムファンの方、朗報です!?

でも書いた通り、ナチの残党および協力者がアメリカ、カナダに引き取られて、そのままポーランド人とかウクライナ人のコミュニティーとして存在して、その人たちは過激な反共思想で知られていたけど、実際には、反ロシアだったというのはもはや今日秘密ではない。

また、ドイツ(最終的に西ドイツ)は、対ソ情報をネタにそれをアメリカ軍情報機関に売り渡すというかネタにすることで生き残っていったユニットがある。いわゆるゲーレン機関の話。

ということは、ナチを介して、ドイツとアメリカ情報機関は最初から非常に怪しい側面を持ち続けているという話。それが問題視されなかったのは「冷戦」というカバーがあったから。

この情報がハードエビデンスとして重要だった。

冷戦期、米国諜報機関は1000人ものナチをスパイとして使っていた

これはアメリカの開示資料から出た話。

でもってこれは前から知ってる人はみんな知ってる系の話。ただ最近、証拠がついてきたというもの。

さらに、メルケル氏は、米・独情報機関系の密接さの上に、ポーランド系だという要素が加味される。

■ アデナウアー基金

一方ドイツでは、ドイツのアデナウアー基金がウクライナの政治活動に様々な援助を与えていたことが報道されたらしい。

German Taxpayers' Money Used to Pay for Ukraine – German Media
http://sputniknews.com/europe/20150503/1021667585.html#ixzz3Z9XdU7Hl

 

その中には、クリチコという元プロボクサーも含まれる。

で、このクリチコ系統がドイツがウクライナで支援していた系統だ、ってのは本当だったんだなという話だすね。ヌーランド国務次官補があまりにも有名なために、ウクライナ危機はこの系統だけが背後にいるような感じになっているけど、もともとは、ドイツはドイツで、アメリカはアメリカでウクライナに「ごひいき」がいた。

アデナウアーといえば、数週間前には、こんな記事が出ていた。

1960年5月14日、アデナウアー首相はシオニスト政権のグリオン首相と、アメリカ・ニューヨークで会談し、シオニスト政権のディモナ原子力発電所の開発を目的に、10年間にわたり5億ドルを捻出することで合意しました。

60年代、ドイツ、イスラエルの核計画を秘密裏に支援

■ 総じていえば

総じていえば、冷戦下から現在に至るドイツの陰の部分が暴かれている、みたいな感じではなかろうか? いや、CIAの、といってもいいかもしれないけど。

で、そういうのってマズイことだわと思うドイツ人もいるだろうけど、でもこの際出すべきものは出した方がいい、という考えだってありそうな気がする。なぜなら、この影の部分があるためにドイツは独立的に振る舞えないのだとも言えるから。

別の見方では、Bチームはいよいよ追いつめられてるって感じか。


■ まったくの思い付き

戦後とCIAといえば、日本でも現首相のおじいさんはCIAのエージェントだったというのはもはや噂でもなんでもない。

ということは、メルケルと安倍ちゃんは奇妙な縁のある関係かもしれないわけよね。ロジカルには。

であれば、この間の訪日というのは、ドイツはもうこの縁から離れる選択をしてるので一言言っておくわ、だったりするのかなと妄想する。

というのは、やっぱり2月のミンスク合意を境に(おそらく、去年のミンスク合意あたりをきっかけとして)、ドイツは状況を整理してきているのではあるまいかと見えるから。そしてその方向はどうやら日本とは逆だな、とみえる。


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