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ウィーン会議2015

2015-10-31 12:58:04 | 欧州情勢複雑怪奇

シリア問題を巡って、ウィーンで関係国が集まって会議が行われた。

こんな感じらしい。なんかベルサイユ会議再び、みたいな感じがした。

 

とはいえ、これで何かがあっさり決まったわけではなく、いくつかのメディアが「agree to disagree」と見出しを立てていたけど、合意できないことがはっきりした、という状況。

しかし、私が思うに、これってもうこの会議が開かれたことが既にして、新しいフェーズに突入したというべき事態ではなかろうか?

だって、今までならこのあたりの問題は、ワシントンがどういうか、ワシントンが決めたことをみんなが従うという、いわゆるワシントンコンセンサスがデフォルト設定だったわけですよ。

ところが、現在ウィーンで行われていることは、関係国が集まって、合意できないことに合意できた、これは最初のステップとして上々です、みたいな外交的なやり方なわけです。

外交が戻ってきた! ということ。これはすなわち、一極支配なる妄想が粉砕されたという記念碑的出来事ではあるまいか? ウィーン会議2015、試験に出るようになるかもですね(笑)。


■ 出席者リスト

出席国は、17カ国+国連&EU。

17カ国は、

順不同で、

イタリア、イギリス、ドイツ、フランス

トルコ、レバノン、イラン、ヨルダン、サウジアラビア、イラク、エジプト、カタール、UAE、オマーン

ロシア、アメリカ、中国

だそう。

U.S., Iran and Russia ‘agree to disagree’ on Assad’s fate in Syria: Kerry
http://aranews.net/2015/10/u-s-iran-and-russia-agree-to-disagree-on-assads-fate-in-syria-kerry/

 

■ これが崩れると、しかし・・・

しかし、こうやって崩れていくとすると、実際には少なくとも過去100年の体制が崩れていく(少なくとも説明が変わる)ことになるんだろうなぁとか思うと、大変なこってすとは思う。

覇権にモラルは不要なのか

で書いた通り、嘘八百を基調にしてきたことが結果的にまずかったんだと思うんだな。外交基調にすればそのいちいちで各国の合意を取り付ける過程で大なり小なり真実は守られるわけね。でも、一極支配になると、嘘の体系が築きやすい。しかしそれって妄想なの。

 







コメント (2)    この記事についてブログを書く
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2 コメント

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『ルーズベルトよりビスマルク』 (ローレライ)
2015-10-31 20:41:27
『ルーズベルトよりメッテルニヒ』なのがプーチンの国際体制作りのモデルでキッシンジャーと気が合うだろうな。
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ウィーン会議 (ブログ主)
2015-11-01 00:03:46
ウィーン会議1815は、アレクサンドル1世、ウィーン会議2015はプーチン、ってことで、200年越しで「過激派」退治に勤しんでいる、って感じでしょうか。

キッシンジャーがどこかで、ウクライナ危機の後の対応を縷々述べる中で、(アメリカがこうこう動いて)そうしたら、プーチンはアレクサンドル1世みたいなことをしだすし、と表現していたことがありました。2か月ぐらい前の確かNational Interestに出てた記事で見ました。
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