この間、オーストリアが中立国だという話を書いたばかりですがそのオーストリアが米露首脳会談の候補地として名乗りをあげている模様。
オーストリア、国内での米ロ首脳会談の開催を提案-米当局者
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-06-08/P9ZC7Y6S972Q01
オーストリア政府はトランプ米大統領とプーチン・ロシア大統領に対し、同国で首脳会談を開くよう提案しているとホワイトハウス当局者が7日明らかにした。同国の首都ウィーンでは1961年にケネディ米大統領とフルシチョフ・ソ連首相(当時)との会談が開かれている。
場所としては適格ですよね。やっぱり中立国というのは外交的なスマートさがあるからこそ長く中立できるというのを実証しているような話でもある。
一方、アジア方面では今日から上海協力機構のサミット。プーチンが中国の山東省青島を訪問。
上海条約機構サミット、山東省青島で行われる
さっそく習・プーチンのコンビで何かステートメントを発表したようだ。内容は後で見てみる。
Putin and Xi Jinping make joint statement following talks
それを前にして、中国の環球時報は昨日、ロシアでプーチンが好例の国民との対話4時間みたいな番組をやっていたことを報じて、それに合わせて、プーチンは中国の人民の間でほんとに人気があるという話を目立つところに置いてた。
Putin’s charisma wows netizens
http://www.globaltimes.cn/content/1106087.shtml
プーチンは、西側が不公平な扱いをするその傲慢さに抗しているというのがかなり好感されているようだと書いている。そりゃ中国当局がそう言わせたいのだろうと読むことも可能だが、現実問題として誰が見てもそうだろうなと思えるわけで、別に当局が誘導する必要もないでしょう。
中国は世界一プーチンファンの多い外国といって差し支えないだろうとも書いていたが、そりゃもうだって母数が大きいから、数の上から世界一と言ってまったく差し支えないでしょう。でもインドにも一定数いるし、アメリカにも一定数熱狂的 and/or 持続的な人たちがいる。競ってみたらどうだろう(笑)。
というところで世界は動いているわけだが、日本はどうしたもんなんでしょうね。
私が思うにやっぱり戦後70周年の時のあの出来の悪い、文脈なしの談話で時間稼ぎをしたにもかかわらず何にも生産的なことをしてこなかったことが今日の、ぽかーんとした置いてけぼり状態を生んだと言っていいんじゃないかと思う。
NHK他のメディアが総力あげて訳のわからない言い訳を作って国民を騙そうとするだろうが、それってもう、大本営がどうやって敗戦しようか考えている時にも国民に死んでこいと言っていたのと同じ状況だと思う。騙すんですよ、うちの支配層は。
様々なチャネルを使って、自分の身体を駆使して、国民と向き合ってコンセンサスを作ろうとするプーチン率いるロシアとはまさに対極を行ってる。
■ オマケ:壮絶だ
昨日どこかでちらっと見て、今日は宗純さんが貼ってらしたけど、これってホントにホントに放送したわけ? 確かにそういうスクシャだからそうなんでしょうね。
まぁ、各国をつないでいる傍線のすべてに日本に向かう矢印がついているならわかる。
みんな一様に「いつまで寝ぼけてんだよ」と思ってるだろうから。
ほとんど腫物に触るようにみんなしていろんなアプローチをしてるのに全部無視しやがって、だったので、もう待ちきれないからとにかく動かす、ってのが今のフェーズでしょう。
■ オマケ2:ついに
安倍首相「北朝鮮と直接協議する決意」 日米首脳会談
https://www.asahi.com/articles/ASL681R7RL68UTFK002.html
安倍晋三首相とトランプ米大統領は7日午後(日本時間8日未明)、ワシントンのホワイトハウスでの会談を終え、共同記者会見に臨んだ。首相は拉致問題解決に向け、「北朝鮮と直接協議していく決意だ」と述べ、日朝首脳会談の開催に意欲を示した。トランプ氏は北朝鮮との国交正常化について、「話し合いを進めていく。国交正常化に確かに期待している」と踏み込んだ。
まぁ二十数年間、一貫して、問題はクロス承認だったという笑えないお話。
■ 参照
ユーラシア vs 西側:仲間を固めてる米 (3)
ポスト安倍が見えない日本(2)
ポスト安倍が見えない日本(4):嘘の証言・偽の連帯
実際はこう、という図も載せておられました。
NHKも呆れたことをするものですね。