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華為の孟さん事件とくるみ割り人形に集うCIS

2018-12-08 19:25:55 | アジア情勢複雑怪奇

華為の孟さんは、見るからに利口そうだなとまずそう思った。

 

で、この問題は、表面上の容疑はイラン制裁をかいくぐったとかなんとかだが、そんなことを信じている人はほとんどどこにもいない。

米の、というか、いわゆるファイブ・アイズ(米と英の子分:カナダ、オーストラリア、NZ)の一角として行動しているカナダでも、最初っから5Gだ5Gだとみんな言ってる風。

また、同じ日に中国が誇る優秀な物理学者、スタンフォード大学のShoucheng Zhangさんが飛び降り自殺をしたというのが静かに大きな話題というか騒ぎになっている模様。遺族は、孟さんの事件との関連性はないと否定したようだが、誰も信じてないという顛末みたいだ。

 

で、事件の機微はともかく、この問題は、中長期的には純粋に技術とその運用(規則)の問題だが、あわせて、すべてをコントロールする気になってる米(またはファイブアイズ)のコントロールが効かなくなる、という話なんだろうなと思う。

つまり、米企業とかその他属国群にホストする企業だと「セキュリティ」です、または、日本語の公用文としては「安全保障に資するため」とかなんとかそういう感じの文言が入ると、すべては一般人の目の届かないところに行ってOKという仕様になって、その後ろでIT企業のデータに後ろからアクセスする国境を超えた情報機関というのか、情報管理の元締めというのかがいる、という設計になってる(であろうと思われる、だが)。

ずっとそうなっていたわけではなくてむしろ30年ぐらいの間に徐々にこうしていったという感じだと思うが。

が、チャイナに拠点を持つ企業はそれに従ってくれない。従わせる気でいたんだろうが、できなかったので力づくになってる、とも言えるのかもしれない。

ロシア企業も言うこと聞いてくれない。孟さんは劇的なタイミングでみんなにこの話が知れ渡っているけど、何なのかよくわからない嫌疑でロシア人がしばしばアメリカに嫌疑をかけられ、ほとんど誘拐されてる。

また、事件の性質は異なるだろうが、スクリパル親子事件もまったくの誘拐でしょう。

 

まぁ、なんのためにこうやって制空権取ってると思ってんだよ、という話でもあり、どうしても取れないロシア、中国とその間の諸国(主に旧ロシア帝国、旧ソ連のとこと)をなんとかしたいと情熱を注ぐ理由はあることはある。

 

 

で、この間、ブエノスアイレスでロシア、インド、中国がプーチンのイニシアチブで直ちに会合を持って団結の意思を固めた話を書いたわけだけど、

ロシア・インド・中国@ブエノスアイレス

2018-12-07 17:51:30

これがつまり、3国の側からの答えなんでしょうね。

様々な面で対話の用意はある、しかし、従う義理はないという宣言といったところ。

つい最近、ロシアの国会議員が、我々はgive and take(ギブ&テイク)はできるが、give and give(ギブだけ)という交渉はできない、と発言していたが、「すべてを支配する」気になってる人たちには対等の他者は存在しないので、こういうことを言われることが既にして許せない、という発想だと思うな。(介入主義者のメンタリティーに驚くほど似てる)

 

■ CIS(独立国家共同体)の非公式会合

そんな中、プーチンは12月6日、CIS(独立国家共同体)のリーダーたちと非公式の会合を持った。CISとは、要するに旧ロシア帝国、旧ソ連といった国々のこと。

 

特にアジェンダはありませんでしたとクレムリンの公式サイトにはあった。

会合の後にはみんなして、マリンスキー劇場でくるみ割り人形を観劇したようなのだが、まさか、くるみ割り人形を見ないと一年が終わらなくてさとルカシェンコもアリエフも言うんだよ、という話でもないでしょう(笑)。まぁソ連育ちのじーさんたちなんかは、キーロフですよ、キーロフとか言いながら、なんやかんやと好きなのかもしれないが。おほほ。

 

 

1ヶ月ほど前に、ロシアとASEANが関係を格上げして、様々な分野の協力関係の法的枠組みを作っているようだったこととあわせて考えてみると、

ロシア、ASEANと戦略的関係に格上げらしい

2018-11-14 22:25:23 | アジア情勢複雑怪奇

 

ロシアCIS(またはユーラシア経済連合)、中国、ASEANという平面をまとめているって話なんでしょうね。へんなところでネオコン/介入主義者にかっさらわれないように、侵入されないように。

 

■ 新規着工は圧倒的にロシアが多かった原発

で、私は今現在の動きは、この話とも無縁ではないだろうと思うわけですよ。

トルコの原発とNATO黒海拡大妄想

2018-12-04 16:53:46 | アジア情勢複雑怪奇

黄色がロシア、濃いブルーが中国、紫がフランス。紛らわしいけど薄いブルーが米でこの2基は中国で作った2基だと思う。

 

 

 つまり、

いろいろ理由つけて報道されてるけど、根本的に、原発みたいな軍が管理するようなものを安易に西側に預けたくない、と発想しているのではないのだろうかと思ってる私。

特に、スノーデンがいろいろ言ったことから考えても、西側の中には恐ろしい人々がいる可能性はとても大きいでしょう。そんな面倒になんで巻き込まれないとならないの?と考える人たちがいたとしても不思議ではない。

ということ。

 

■ 総じていうなら、しっぺ返しの季節

総じていうなら、危険なものを流布したらしっぺ返しを食らう、って話というべきではないのか、と。

アメリカが中国の勃興を止めたいという話だけだったら、その他諸国は、アメリカか中国のどちらを選ぶべきかって話になって、結構アメリカの方がいいんじゃない?って人も多いかもしれない。今のところそういう感じの人、多いでしょ?

ところがそのアメリカが「テロ使い」だは、マルウェア仕込むはの危険なアメリカになっていたら、そして、重要なことにはそれを自分じゃ直せないというのなら、そうはいかない、最低限是々非々にならざるを得ない、ってことじゃないでしょうか。

 

でもって、そのしっぺ返しは何も外との関係だけではない。

アメリカ人で、こんなアメリカじゃないアメリカになりたいという人たちが実に気の毒な今日この頃ではある。この間のG20を境に、なんだこれはと怒りだしている人たちが結構散見できる。

つまりね、トランプは純朴な人たちを騙した格好になってるわけ。特に軍歴のある人たち。この人たちは中東がどんだけ酷い状態になっているかを肌身に知ってる人たちなので、トランプがシリアから撤退する、ロシアと協力すると大統領選挙のキャンペーンで語っていたことに、本当に心から期待していたわけですよ。

 

また、前にも紹介したけどCIAを退役した人たちが集団で、saneな外交政策を求めるとしてあっちこっちで書いたりして、啓発しているんだけど、その中でもパブリシティーの高いフィリップ・ジェラルドは、最近の記事で、敵は外にいるんじゃなくて、悪友の中にいる。その悪友を切れ、とか言い出してる。

すなわち、サウジアラビア、イスラエル、ウクライナ、ポーランド、そしてイギリスだ、と。

There is still a chance for the United States if we keep our distance from the bad friends we have been nurturing all around the world, friends who have been convincing us to make poor choices. Get rid of the ties the bind to the Saudis, Israelis, Ukrainians, Poles, and yes, even the British.

http://www.unz.com/pgiraldi/what-foreign-threats/

 

サウジ、イスラエルまではよく見るが、ブリッツが入って来るのはメジャーな人としては珍しい。でも実際、トランプとロシアをくっつけて騒ぐロシアゲートを大統領選挙中から仕掛けたのはMI6あたりが中心だろうと多くの人は思っているわけだが、これが表のメディアには出ない。スティールはどこ行ったんだ?

ということで、現在も、そして来年も混乱するのは西側地区で間違いないでしょう。

自爆覚悟でファイブ・アイズと共に歩む21世紀という選択もあることはあるが、そんなつもりはないといくつかの国々は次第にファイブ・アイズと離れていくと思う。

 


 


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2 コメント

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東側の兵器廠、中国潰しの西側戦争屋 (ローレライ)
2018-12-08 19:44:01
ベトナム戦争以来の東側の兵器廠中国が世界の兵器廠になるのを嫌う西側戦争屋は中国潰しをしたいが、ロシア、イラン、インドなどにはアルカイダの兵器廠のアメリカなどノーなのだ。
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Shoucheng Zhang (私は黙らない)
2018-12-11 03:48:09
とうとう犠牲者を出してしまった。
スタンフォードのサイトに、遺族のステイトメントが出ていた。長年にわたる鬱とのたたかいで自死したと。でも、何故?富も名誉もあるシリコンバレーの55歳が何故?
ハイテク戦争で中国を排除したって、中国マネー、中国人技術者抜きでは、シリコンバレーなんかもたないのに。
ファーウェイの娘拘束、グロテスクだ。まるでプロレスのように、これを見て喜ぶ観客を意識して派手なパフォーマンスをしているのではないだろうか。
常々思っているのだけど、日本はどうして携帯電話の競争に生き残れなかったのだろう。日本人、こういうの得意そうなのに。私としてはハイテク戦争に日本が蚊帳の外っていうのが情けない。
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