マーちゃんの数独日記

かっては数独解説。今はつれづれに旅行記や日常雑記など。

『王子に生まれて』(石鍋秀子著)に出会う(その1)

2010年04月23日 | 読書

 一昨日(4月21日)、珍しく妻が、「西尾中華そば店」(1月10日のブログに登場)へ行きたいと言うので、散歩がてら出掛けました。途中水曜日は閉店である事に気が付き、急遽行き先を王子「White Fox」に変更。駒込から王子まで「北区コミュニティーバス」に乗車しました。


                                                        
(料金100円のコミュニティーバス)


 王子駅直ぐそばの、洋風料理「White Fox」で昼食を終え、「王子稲荷」を目指し歩く道すがら、老舗風の佇まいのお店の前を通りかかりました。御主人らしき人が老婦人と植木に水をやっています。傍らには竹の筒から水が流れ落ちています。湧水ですかとお聞きすると、御主人「違います。でも井戸水です」との事。更に店の外側には、『王子に生まれて』(石鍋秀子著)なる張り紙が。それを眺めていると、くだんの老婦人が「それ私が書いたものです」と。
 そこが「石鍋久寿餅店」である事を知ったのは暫くしてからです。店内を覗いた妻は、お稲荷さんのお参り帰りに買いますと言って、ここを後にしました。
 お参りして後「石鍋商店」に寄りました。私も中に入ると、4・5人の若い女性が甲斐甲斐しく働き、店内で葛餅や豆かん等が食べられるテーブル席も用意され、先ほどの高齢の御婦人が座っておれれます。店内の片隅におかれた棚に『王子に生まれて』が置いてありますので、手に取り、あとがきを読んでみました。
 <私は、関東大震災の翌年、東京府下北豊島郡王子岸町の王子稲荷参道内で明治20年代に創業した石鍋久寿餅蒟蒻製造販売店の長女として生まれました>とあり、目次を見ると「山も大好き」との章もあります。興味を惹かれるテーマが2つ、じっくり読みたくなり早速購入し、座っている石鍋さんに少し聞いて見ました。
 現在85歳になられる石鍋さん、言語明瞭に幾つかの話を聞かせてくれました。王子神社へ登る三本杉橋下から4500年前の縄文時代の丸木舟が出土したこと。太平洋戦争が激しさ増したころ、家の前にあった王子警察から、周りに空き地が欲しいから強制撤去せよと命じられ家が壊された事等々。話が「鳥海山」に差し掛かったところで、お知り合いの御老人が見えられたので、「又伺わせて下さい」と辞去。又お一人お元気な高齢の方に巡り会えました。
 妻が買ってきたものは豆かんと栗蒸し羊羹。どれも安くて非常に美味しいく、二人とも吃驚。著作も読み終えましたので、今度は店内で葛餅を頂きながら、本に書かれた事の幾つかを聞いて見たいと思いました。本の内容は次回のブログで。