マーちゃんの数独日記

かっては数独解説。今はつれづれに旅行記や日常雑記など。

燧ケ岳目指して(その2)

2011年10月07日 | 

 10月4日(火)、朝4時起床のアラームをセットするも朝2時には目が覚めてしまい、なかなか寝付けません。そこで天気の様子を見ようと外に出て空を見上げると満天の星です。今日の快晴は約束されました。ただ相当冷え込んでいるので、外の寒暖計を見ると氷点下2°。寒いはずです。
 早朝5時出発。まだ外は暗く、ヘッドランプを点しての行動開始。尾瀬沼と燧岳への分岐まではかなり傾斜度のある木道を登ります。この木道、氷点下の気温で凍っていて、登山靴でも滑るのです。已む無く歩道を外れ、笹の道を行きますが、木道に戻らねばならない個所もあり、滑るのを防ぎつつの前進で、分岐まで25分も要してしまいました。
 ”右尾瀬沼:左燧ケ岳”の分岐を過ぎると木道は無くなり、いよいよ本格的登山路。少しづつ明るくなりヘッドランプを外し、小屋から50分ほどで1本目の休憩。ここで小屋調製のお弁当で朝食。


 二本目の行動開始間もなく、木々の葉に雪が積っているのが見え始め、昨日眺めた至仏山の白いものは雪だったのかと思い至りました。二本目からは傾斜のキツイ、岩のごろごろとした山道で、雪は登山路にまで積っていて、足を捉え始めました。二本目も50分で休憩を取ります。見上げると、登山路に木々に相当の雪が積もっています。ここで私に弱気の虫が起こりました。右手にストックを握りますから、滑ると左手でカバー。一度、突いた左手がかなり痛みました。医師からは完治のお墨付きのない状態で再度の負傷は厭だなとの弱気の虫です。今回はここで”名誉ある撤退”をしようかなと口に出そうとした瞬間です、Kさんからも「ここで降りましょうかと」阿吽の呼吸でした。(写真:昨夜来の雪で滑り易い登山路)

 Kさんとは知り合って32年。向丘高校での元同僚にして山仲間のお一人。百名山中、50山以上はご一緒したでしょうか。北海道や九州の百名山では全て彼運転の
車に乗せて頂いての山行でした。彼なしでは私の百名山は未だ完成していなかったと思われるほどの山仲間。それ故この辺りの呼吸はぴったり合い、この山は既に何回も登っているからネとお互いの言い訳も伴い、今回は尾瀬ヶ原鑑賞に切り替えました。


 
下山してのんびりと尾瀬ヶ原を散策しました。絶快晴です。弥四郎小屋前の湧水が殊の外美味です。燧ケ岳も至仏山もはっきりと見渡せます。紅葉もちらほら。木道を行くボッカも長閑な雰囲気を醸し出します。山の鼻で昼食。後は1本の登りで鳩待ち峠へ。12時45分発のマイクロバスで尾瀬戸倉へ。(尾瀬ヶ原はところどころの紅葉)




   (燧ケ岳は3つのコブ山から成ります



 (見晴にある弥四郎清水。冷たくて美味しい)



       (振り返り仰ぐ燧ケ岳)


      (紅葉した落葉浮かぶ池溏)




      (至仏山:裾広がりの堂々とした山容)



(木道をゆっくり歩むボッカ。背後の山は至仏山)

 最後に「尾瀬ぶらり館」の湯に浸かりました。私たち以外には一人しか入浴していない、大変閑散とした温泉です。しかしその一人、髭で分かりました。桧枝岐小屋で同宿のヒゲジイでした。偶然の再会に吃驚し、湯につかりながら話し込むと、彼も又百名山を目指しての一人旅。現在までに60山を踏破したとの事。今回は、これから男体山と日光白根山にも登る予定とのこと。そこで初めて、私も百名山登りましたと名乗りました。その後は3人で風呂に浸かりながらの山談義です。特に北海道の山に話が弾みました。ヒゲジイの今後の健闘を祈って、何時か又と別れを告げました。