8月10日(土)、この日郡上八幡へ行くことは物理的に可能だったが、やはり相当の暑さが予想されていたので、ひるがの高原近辺のドライブに変えようと、前夜決めていた。ペンションに置かれていたパンフレットから、宿の近辺に分水嶺公園があることを知り、まずはここを訪ねる事とした。 車で15分程度行ったところに分水嶺公園はあり、大日嶽から流れ出た沢水はこの公園内で太平洋と日本海に別れている。南側は長良川の源流となり、北は庄川となって日本海へと注ぐ。まさに分水嶺だった。その脇には碑が建てられていて、ここを「蛭ヶ野峠」と呼ぶと書かれている。「蛭ヶ野高原」はこの峠を起点として北方に展開しているとも。その時、ふと閃いたのだ。「蛭ヶ野高原」という呼び名はリゾート地に相応しくない。特に“蛭”という字が良くない。そこで知恵者が、あるいは多くの当事者が英知を集めて「ひるがの高原」と改めたのだろうと。
ほんの半日ドライブしただけだが、ここには、行楽地型SAあり、温泉あり、スキー場あり、別荘地も控える、標高870mの一大リゾート地で、冬のスキーのみならず、春秋行楽に、夏の避暑にも最適な地なのであった。まさに“東海の軽井沢”で、それに相応しい名として、“ひるがの高原”が生み出されたのだ、と愚考した。(写真:蛭ヶ野峠に立つ分水嶺の碑) 国道156号線に別れを告げ、158号線へ。郡上市から荘川市へ。ここにある「桜香の湯」を目指した。荘川は「荘川の桜」で名高い。その頃の村がダム湖底に沈むときに、村人が、いとせめてと、馴染んで来た桜を助け、新天地に移し替えた桜で有名である。8月に桜は咲いていないが、その桜の名を一字取った「桜香の湯」に入った。49°の源泉をやや薄めた温泉は湯量豊富で、それを象徴するかの様に、右写真の様に、男性風呂は滝の様に湯が流れ落ちている。のびやかな気分で露天湯に浸った。(写真:桜香の湯の露天風呂)
帰路は荘川ICから東海自動車道に入り、飛騨清見からは中部縦貫道へ。この高速道は現在高山までしか完成していないので、この間無料。高山→安房トンネル→松本IC→諏訪ICを経て帰宅した。