今話題は将棋界よりも囲碁界に向けられている。GoogleのAI部門DeepMindが開発した「AlphaGo」対囲碁世界最強の一人、韓国のプロ棋士イ・セドルの5番勝負は4勝1敗で「AlphaGo」の圧勝に終わり、世界に大きな衝撃が走った。
一方、国内では井山名人が前人未踏の7冠を制した。その井山七冠が「AlphaGo」と対戦するようなことになれば、日本はもとより世界中から大きな注目を集めるだろう。是非実現してほしい対戦だ!
将棋界でも初代叡王となった山崎隆之八段と「PONANZA」の、第1期電王戦が4月から開催されていて、第1局はポナンザの圧勝に終わった。しかし衝撃は走らなかったという。プロがコンピュータに敗れることが不思議でなくなりつつあるからだ。
将棋界での7冠は羽生善治が、1996年に達成している。その名人羽生に28歳の佐藤天彦が挑戦中の第74期名人戦第1局は羽生が勝利し、22日からは第2局が行われた。私はこの一戦をiPad で、棋譜を見、解説を読みながら観戦した。映像は映し出されなかったが、対局場の雰囲気は十分に伝わってきて、はらはらどきどきしながらの観戦。私が応援するのは、最強の棋士羽生に挑戦する佐藤天彦である。結果から書けば、最終局面で羽生が詰めを見落として、大逆転で天彦が名人戦初勝利を挙げた。
将棋のタイトル戦は名人戦以外は現在進行形で無料でネット観戦が出来るが、朝日新聞・毎日新聞共催の名人戦は特別会員にならなければ観戦出来ない。会員となれば1日観戦で191円。ここの会員になろうか迷っているときにiPad上で「日本将棋連盟のライブ中継」会員になると一月500円で観戦ができ、しかもこの半年間ほどの、プロのあらゆる棋譜が解説付きで読めることを知り、こちらの会員になった。有料のアプリを購入するのは初めてだったが、iPad講習会で得た知識が役に立ち、無事購入出来た。例えばコンビニからiTunesカードを購入し、iPadにそのカード裏のナンバーを読み取らせれば、チャージ完了で、あとは購入するだけ。
さて23日は夜に富士前町会の理事会があったが、早めに帰宅し名人戦第2局を観戦した。21時過ぎから両者1分将棋となり、詰めを逃した羽生が21時44分に投了。
その棋戦を観戦した、憲法学者・木村草太氏が今日の朝日新聞に観戦エッセイを載せた。
「人の心に残る対局を名局というなら、この一局は間違いなく名局だ。まさかの幕切れに、私も未だに心の整理がつかないでいる」との書き出し。右局面は佐藤が153手目に”24飛”と指した局面。ここで19手の詰みが生じていたが、羽生はこれを逸した。第3局が待たれる。
(付記1)上の局面をiPadから貼る付けるには、3つの方法が考えられた。
(1)iPadのこの画面をプリンター附属のスキャナーで読み取らせる。
(2)写真撮影をする。
(3)iPadのこの画面をiPad自身でスキャンする。
私は(3)の方法があることを知りそれを用いた。
(付記2)今年度の将棋大賞の名局賞に私が宇都宮で観戦した、棋王戦第4局渡辺対佐藤天彦戦が選ばれた。