1泊だけで「白馬ハイランドホテル」を後にし、蓼科に向った。途中の昼食は池田町「カモミール」で。前日もここに寄り、妻のみ、遅れた昼食をとった。美味しいうえに喉の通りが良く、帰路も是非ここでと妻は言っていた。食べながら、私は実はという話をした。同じように北信濃を旅した昨年、帰って来て、ネットで大出の地に素敵なカフェがあることを知った。再度ここを訪ねる時には行って見ようと思っていたのだが、何時しかその店の名前を忘れ、その日の早朝散歩でもそれらしきカフェは見つからなかったと。
スマホを取り出した妻は、そのお店の名前が「カミニート」であることに気づき、読み終えたHPを私に見せてくれた。件の店だった。来年も「ハイランドホテル」に宿泊する折には、大出まで足を延ばし、是非行こうと語る妻に、私は無念そうな顔をしたのだろう。今朝の早朝散歩で直ぐそばを歩きながら、そのお店への道を見逃していたことに気づいたからだ。
突然「ここから引き返そう」と妻は言った。電話でこの日に開店していることを確かめた後、白馬へと引き返した。車で国道148号を1時間は南下していたから、往復すれば蓼科のホテルへの到着が3時間は遅れるのを覚悟しながら。(以下6葉は「カミニート」HPより)
昔風の純喫茶と冠された「カミニート」は、白馬三山と姫川が一望できる小高い丘の上にあった。早朝散歩時には見落としたのは、散策路から少し逸れた、薄暗い小道だったからだ。カフェは山道を登り切った頂きに建っていた。建物の前に広がる展望台からは「日本の原風景 里山の大出」がよく見渡せた。カフェに入ると室内は薄暗かった。年配のご夫婦ふたりでやっているお店で、夫さんが自らコーヒーミルを回しての手づくりの、実に美味しいコーヒーを頂きながら色々な話を聞いた。(展望台から撮影)
故郷大阪を後にし信州の大学で学んだ夫さんは、信州に就職口がなく、大阪に戻ったが、信州の山が忘れられず、42年前にカフェのあるこの地に別荘を建てた。電気は引かなかった。ランプと外からの明かりのみの室内が薄暗い理由が分かった。水は山の湧き水を落差を利用してホースで運んでいるそうな。硬度は15と低い。
10年前に定年を迎え、別荘をカフェに変え、毎週土日には安曇野からここまで足を運び、喫茶店を開いているとのこと。「大出の吊橋」から徒歩数分のランプが灯る山小屋風喫茶店。私好みの要素が数多く詰まっていた。NHKの番組にも登場していた。”カミニート”とはスペイン語で小道とのこと。名付けて絶妙。2階が写真館で、室外の席も用意されていた。出来得れば来年の桜の季節に訪れたいの思いを抱きながら、蓼科へと向かった。
帰宅後携帯へ電話し、来年の花の盛りの時期を尋ね、HPに載る写真拝借をお願いすると快諾を頂いた。今日のブログは前半が借用させて頂いた写真で、後半が自前の写真。
詳しくは以下のHPをご覧あれ。
http://www.geocities.jp/caminito_hakuba/index.html