楕円と円 By I.SATO

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いつまで〝国対政治〟を続けるのか

2025年02月28日 | 日記
少数与党政権になってから自・公と野党各党が〝要望〟を個別に協議することが多くなった。
その結果、維新は議席を繋ぎとめられるだけの成果を得たと判断し、国民民主はもう失うものは無いとばかりに突き進んで決裂した。

最大野党の立憲は最後の最後まで待たされている。
3兆円にも上る修正要求を呑むのは財務省にしてみれば〝落第点〟でプライドが許さない。「高額療養費」でどのような果実が取れるか。


そうした中、いよいよ予算採決の直前になって自民党の旧安倍派の会計責任者だった松本淳一郎元事務局長に対する衆院予算委員会の参考人聴取が都内ホテルで非公開で行われた。

塩谷立元総務会長、下村博文元政調会長の何れかが〝裏金づくり〟の復活に深く関わっていたことは明らかになったが、この問題の本質は「いつから、誰が、何のために」を究明し、〝政治とカネ〟の悪習を根絶することである。
この点については依然として闇の中のまま終わった。


ここまで参考人招致を引き延ばしてきたのは予算案採決の直前に設定すれば、そこで何か起きても「まず大事な予算の成立を」という世論になるから自民と立憲にとって〝撃ち方止め〟にしやすいという思惑が一致したからではないか。日程調整のいわゆる〝国対政治〟である。

参考人が仮に「非公開で」「開催場所も日時も非公表で」「議事録は無しで」「質問は選択させて」と言ったとしても、そのまま自民が開催拒否の理由にし、立憲も自民党にゲタを預けてしまったのは理解出来ない。


安住予算委員長が記者発表で松本参考人の発言に関し、いみじくも「参考人ははっきり言っており、意外であった」と述べている。
松本氏も「自民党から圧力は無かった」と述べたという。

自民の先延ばし作戦に立憲が乗ってきて、いざやってみたら「意外であった」というなら無駄に時間を費やしたことになる。

またまた国対はまず予算案を通してから再度の「参考人招致」を考えているようだが、安倍派幹部の4人が「政倫審での発言はウソでした」と言うはずがない。時間の無駄である。


萩生田・元自民党幹事長は政治倫理審査会で初当選の時(2002年)に既に裏金づくりがあったと発言している。
当時の「大幹部」森喜朗氏の国会証人喚問を行わなければ真相に近づけないし、政治改革は進まない。

与野党がアンダー・テーブルで国会日程を横目に見ながら妥結を図る「国対政治」から脱却しなければならない。