知床の観光船の沈没事故を伝えるニュースで、地元の関係者が国交省の係官に声を荒げて日頃の監査が不十分だからこのようなことになるんだと詰め寄る映像があった。
やはりと言うべきか、18日の衆院集中審議で監督官庁である国交省が観光船運営会社の杜撰な運行管理を看過していたことが明らかになった。
北海道新聞の19日付け朝刊が報道している。
昨年も事故を起こしており、直後の特別監査が終わって提出された「改善計画」に添付されていた「運行記録簿」の風速、波高の数値が16日間ほぼ毎日同じだったことが指摘もされなかったというからどこまで監査したのか甚だ疑問である。
また、北海道陸運局は抜き打ち検査で船が通過ポイントで会社との交信を怠っていたことに気付きながら改善が確認されたとの処理がされていたことも明らかになった。
監査・検査をする側も受ける側も馴れ合いになっていたのではないかと疑われても仕方が無い。
事故発生時に、国交大臣は「あり得ない」と否定したが、天気が下り坂にあっても出港時に風も弱く波が低ければ出港し、途中で悪天候になったら引き返すという〝条件付運行〟の実態はどうなのだろう。
この点について、今回の報道では明らかでないが、国交省は現場の判断に任せて責任を回避するのではなく、明確なガイドラインを示すことが再発防止に何より必要ではないか。
観光船は営業上、兎に角出ようとするし、乗客もはるばる来たのだからと乗りたがるのだから。
流石に公明党の国交大臣は甘い監査体制を認め、体制の見直しと再発防止策を約束した。
役所の内部調査ではこれらの点が果たしてどこまで出て来ただろうか。
ウクライナ、コロナ、給付金搾取などなど〝消費されるニュース〟に目を奪われがちな時代に国会審議の重要性を思った。
推測でしかないが国交省に限らず行政機関は少ない人員体制で膨大な行政需要に対応していてミスが多発しているのではないか。
公務員定数は法令で定められていて簡単に増やすとは出来ないので業務の外部委託も増えていると思う。守秘義務がどこまで守られるか・・・。
公務員志望者は減少し、途中退職も多いと聞く。不祥事の罰則強化で通り過ぎるのではなく、国会は総合的な議論をすべきと思う。
賢いはずの人たちが頭をそろえていながら国交省も国の機関もどうして気づかないのでしょう。
I.SATOさんが仰るような再発防止策や大きな問題点など、特に人の心の持ち方が結果を左右するようなことに関しては即刻見直し、明確な、ガイドラインを示すべきですね。
様々な理由をつけて出来ないのではなく、やらない、そしてやろうとさえもしないのも大きな問題ですね。
喉元過ぎればにならないよう、マスコミは追って欲しいものです。
「国会は重要だ」、全く同意見です。
この数か月ウクライナ問題でマスコミは盛り上がっていました。
そして次が知床の観光船の事故。
いろいろ問題点が浮き上がっていますが、それをきっちり糺すのはやはり国会です。
NHKの国会中継が少ない気がします。
参院選が終われば「黄金の3年」。一気に国柄が変わるような気配を感じています。
選挙、国会を軽視して後の祭りにならないようマスコミは啓発すべきですが茹で蛙です。野党に頑張って欲しいものです。