岐阜市の陸上自衛隊射撃場で隊員3人が撃たれ死傷した事件で、何故、自衛官候補生(18)が射撃位置に就く前の待機中に発砲出来たのか、報道では明らかになっていない。
一番の関心事だ。
毎日新聞によると、射撃場には、実際に弾を撃つ「射撃位置」につく前に、次の人が立つ「待機線」や、銃と服装などの点検をする「準備線」がある。
候補生は「準備線」で弾倉に実弾を込める作業中、無断で弾倉を小銃に装塡(そうてん)したという。
当時、4人が一つのグループで作業をしていたが、周囲にいた指導役の隊員は1人であり、勝手な行動に気付いて止めようとしたところ、候補生は「動くな」と叫び、小銃を発砲。
その後、弾薬置き場へと近づき、座っていた隊員2名に発砲したという。
しかし、規則上、弾倉がどの場所で渡され、実弾をどこで込め、その弾倉を小銃に装填する場所がどの場所なのか、記事にない。
指導隊員が不足していたようだが、本来の体制はどのようなものかも記事に無い。
〝自衛隊発砲事件の怪〟は依然としてそのままだ。
捜査は自衛隊の施設内で発生したため、陸自の警務隊が主体となって行っているという。
報道機関に発表されていることは、その日に思いついた、死傷した3人とは接点は無かった、殺意は無かった、弾薬と銃を隊外に持ち出そうとした、精神鑑定も必要か、といったものだ。
憧れていた自衛隊に入隊した直後の行動としては不自然な感じがするし、実力組織の自衛隊の統制に何か問題点は無いのかとも思う。
増税隠しの数合わせのような防衛予算財源確保法が成立し、装備の急拡大が計画されている。
その入り口での今回の衝撃的な事件。
警務隊はきっちり捜査し、結果を公表する義務がある。