沼田町の『夜高あんどん祭り』 2011.8.28
文化放送の「大竹まこと ゴールデンラジオ!」の木曜日に「タブレット純」という一風変わった芸人が登場する。
浅草の寄席でムード歌謡漫談、声帯模写など今は聞かれなくなったレトロな芸を披露していて、ネタに入ると野太い声に変わり、そのギャップで笑いを取る。
ラジオを聴いていて、突如、沼田町のほたるの里キャンプ場でのことを思い出したことがあった。
2011年の8月に自転車旅で青森のねぶたを彷彿とさせる沼田町の「夜高あんどん祭り」を見て町の公園にキャンプ泊し、次の日にほたるを見にキャンプ場に向かった。
夜の8時頃に高い闇を舞うほたるの大群を眺めた後、祭りのイベント会場を通りかかり、大きな帽子を目深に被り、足を組んでギターの弾き語りをしている歌手の演奏に引き込まれた。
甘いムード歌謡とギターのテクニックが素晴らしい。会場にはファンのペンライトが蛍のように揺れていた。誰だろう、こんな山の中に・・・。
翌日の帰路、街のポスターで〝元マヒナスターズ〟の文字を見つけ納得したのだった。
〝マヒナスターズ〟にリーダーの和田弘が亡くなるまでの2年間、和田が名付けた「田渕純」という名で所属していた。その時のニックネームの〝タブ純〟から芸名を決めたという。当時27才、今50才。
最近、発売になったタブレット純の『母よ』を聴いて〝あの時の声〟だと確信している。
「ゴールデンラジオ!」では女性のようにか細い声で〝街頭録音〟的なコーナーを担当し、大竹まことの突っ込み全開だ。
今は寄席の漫才中継も無い。このような芸人がいることにホッとする。
※漫談芸などはユーチューブで見ることが出来きます。