全国で唯一の与野党対決の北海道知事選挙だったが、今回ほど盛り上がらない、シラけた選挙は記憶に無い。
地元紙のプロの記者が告示の翌日に「有権者には冷めた空気も漂う。道民にある種、政治への「諦め」が広がっているように感じられてならない。」と書いていたが、そのとおり盛り上がりを欠いたまま投票日となった。
20:00に開票速報が始まると同時に現職の鈴木直道知事の「当確」。
後は投票率と野党候補の池田まき氏がどの程度の票を獲得するかだけに興味は移り、早々に見るのを止めた。
朝刊を見ると、投票率は過去最低の51.7パーセント(2:35現在)、得票比率は3.5(開票率99パーンント)と一気にシラケ気分になった。
原因は論戦がなかったことに尽きる。
公開討論会は無く、現職に対する政策の評価や実績の検証も無かった。
これでは「どこをどうするか。」という次に向かっての選択の余地が無い。
野党は相変わらず候補者の擁立に手間取り、決まったのは告示の1.5ヶ月前。
公約の発表は告示の10日前だ。
時間も十分あったのに怠慢としか言いようがない。
現職はこれ幸いに従来型の〝手の内を見せない〟という選挙戦術を決め込んで、公約を発表したのは告示の二日前だ。
こうした古い選挙手法は止めて欲しい。誠実でない。
無所属を名乗っても実態は自民党バリバリの現職は中央政府と経済界をバックに争点を出来るだけ避けて悠々と構え、野党候補は得意の福祉分野に力を入れたが経済対策が弱いのは否めなかった。
立憲民主党は「北海道の将来像」を具体的に示す必要があった。
一から出直した方が良い。
今回の様な選挙は益々投票率を下げ、どこまで民意を反映しているかが分からなくなるばかりだ。