ゴーヤ（にがうり）

昼だ　ご飯だ！
よし　食べるぞ！ってはりきっていたら
電話が鳴った。
アメリカに住んでいる母（生みの親）だった。
箸を手にもったまま
みるみる胸はしぼんでいく
「お仕事忙しいですか？」
「大丈夫よ」
つとめて元気な声をだす。心はご飯ご飯
「あのね　病院に行ったら血糖値もコルステロールも血圧までパーフェクトだったの」
「それはすごいね！」
「どうしたんだろうってお医者様がいうので考えたのだけれど　カラオケとにがうりじゃないかしらって言ったの。　私もどうしたんだろうって思ったんだけれど　今までまったく数値がひどかったのにね」
ふぅ～んと返事をしながら　さっそくコンピューターで検索してみた。
にがうり　ゴーヤ
「あらっ、ゴーヤはどうやらいいみたいよ」
「まぁ　本を見てるの？」
「今コンピューターで検索したのよ」
この夏　母の住んでいる近辺でゴーヤがずいぶん採れたらしく　彼女はしょっちゅういただいていました。
それを洗って切ってポン酢をかけて食すだけ。
時々、料理方法を私にたずねるのだが　そのたびに
「種を取って切るだけが一番簡単ね」という
簡単だから毎日食べていたのだそうです。

もしや　人はその時　一番食べたいものが　体が欲しているものなのだろうか？

話しも上の空で考え込んでしまいました。
数年前　脳梗塞で倒れた母は一時愕然とするくらい年老いたけれど
この頃　元気
できるわけがないだろうって思ったボーリングも復活
そのうえカラオケ教室に行きはじめたら　ずいぶん熱心に勉強しています。

ゴーヤとカラオケねぇ～とつぶやいた。