老人/ディサービス

「忙しいのでディサービスをやめた」
父母に毎晩の電話をすると母が唐突に言った。
えっ！？まだ、二回しか行ってないでしょう？って思った。
「あっそう」
「あそこは、家に若いものがいてご飯を作ってくれたりする人だけが行くところだ」
「そうなんだ。通っている人は皆さんそうなの？」
「そうだと思う」声が小さくなった。
朝の8：45にお迎えの車が来て12：00に帰ってくる。
出かける支度が思ったより大変なのだそうだ。
帰宅してからお昼を食べに行ったり　その他、何かと気忙しいのだそうだ。
それでは、お昼ご飯が食べられたり入浴ができたりするところがいいのじゃないかしら？と聞いてみた。
もしや要介護1だったりすと駄目なのかな？
でも、それは、疲れるから嫌なのだそうだ。
「ふぅ～んやりたくないことはしなくていいんじゃない」
この度の帰省ですごく感じたことがある。
どうやら　年をとると決まったことを決まったとおりに行動をしたいみたいだ。
決まった朝ご飯のメニューで決まった所に決まったものを食べに行って夕飯は、決まったものを繰り返し食べる。
頑固にそれを変えないのだ。
父がすき焼きを食べたいというので　材料を買って作ろうとしたら母が全て返してくるようにと言ったと父が申し訳なさそうに伝えに来た。
なにそれと思ったが　鍋を洗いたくないのだそうだ。
たとえ　私か父が洗っても疲れて嫌なのだそうだ。
時間がたってから　もしや　すごくいい肉も送ったら迷惑なの？って母に聞いてみた。

案の定、迷惑なのだそうだ。
なるほどねぇと笑ってしまった。
予定外、予想外の行動は、受け入れられないのです。
それが　ディサービスに行くことにしたと言う大きな決断をしたので凄いねって褒めたのだが・・
自分を納得させる理由は、家にいると寝てばかりだからとしきりに言っていたんだけれど。
残念なことに志半ばでやめた？あきらめた？
そうか・・
でもね、年老いた夫婦だけで　車もなくて普通の日常生活を送っているのでディサービスに行ってられないよって思う気持ちは、なんとなくわかるような気がする。

買い物、病院、お風呂、家事を誰の手助けも無くてこなして
（父は、ダンスも）
その他にディサービスに通うって90歳を過ぎて無理だよね。

やはり、母が言うように家に誰か手伝いがいる人が通えるのかな？



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