グッチーの日本寸評

「わが日本を少しでもいい国、住みたい国にしたい」との思いから日本の政治、経済、世相を自由気ままに評論する。

中国政府の内憂外患に思う

2019年09月16日 | 国際政治
中国の経済成長率に陰りが出てきた。
世界第二位のGDPなのだから年率6%以上の数字自体が異常と言えば異常なのだがクルマは急には止まれない。
何としても成長鈍化は最小限に留めたいところだろう。
しかし米中間の貿易摩擦は出口が見えない。
今はまだクリスマス商戦向け商品で関税引き上げ猶予をもらっているがこれとてその先どうなることか・・・。(笑)
現在の状況が続けばさらに経済成長率は押し下げられるのではないか。
中国政府にとってそれ以上に頭が痛いのが香港問題だ。
多少の譲歩ではとても抗議活動は沈静化しない。
仮に行政長官が辞任してもそのまま混乱が終息するとは思えない。
かといって例の5条件を全て受け入れることは台湾問題もあってとても飲めない相談であろう。
一帯一路構想もかっての輝きを失っている。
どんなにいいことも長くは続かないものだねぇ、いやいや好事だからこそ長くは続かないと言うべきか・・・。

ウラジオストックでの日ロ首脳会談に思う

2019年09月06日 | 国際政治
ウラジオストックで日ロ両首脳が20数回目の会談を行ったが合意内容は11月のAPECでの再会談と平和条約の交渉継続だった。
首相は合意事項は確実に進展していると語っているが実際のところはどうなのだろう。
ロシア大統領は事前に色丹島における水産加工場のオープニング式典にビデオで参列していたというからこれは間違いなく実効支配のアピールなのだがこれについて面と向かって抗議できないとすれば明らかに攻め込まれていると言っていいのではないか。
北方領土問題を含め平和条約交渉を未来志向で作業するというが何時になったら完了するのか、見当もつかない。
首相は空路による日帰り墓参の実現を成果として語っているようだがこれがゴールなのだろうか。
政府は今まで「交渉事ゆえ詳細は差し控える」としてきたが何時まで引き延ばす意向なのだろうか。
そろそろ今までの交渉過程をある程度明らかにし今後の交渉方針を練り直す時期に来ているのではないかと思う。

「自国ファースト時代」のG7に思う

2019年08月27日 | 国際政治
フランス・ビアリッツで開かれたG7がアッという間に閉幕した。
しかも共同声明もないという。
これでは残念ながら開催した意味がなかったということになるだろう。
やれやれ、である。
米国代表がトランプ大統領に代わったのが大きな転機になったが今回英国の代表もジョンソン首相に代わり協調路線は一段とトーンダウンした。
もしかしたらG7サミットはその使命を終えたのかもしれない。
ただこんな状況だからなおかつ主要国の代表者が知恵を絞り協議を続ける意義があるという意見もある。
であれば日本の首相の出番である。
近く退場することが見えているドイツの首相を除けばG7最古参メンバーになる。
声なき声を結集し「自国ファースト主義」に棹をさす動きを造ることが出来ればこれはとてつもないレガシーになると思うが如何だろうか。
その場合は自国の国益を超越した考え方なり哲学が必要になる。
もちろん自身の選挙基盤も、だ。
こんなことが出来ないかなぁ?

韓国のGSOMIA破棄に思う

2019年08月24日 | 国際政治
昨日は韓国のGSOMIA(軍事情報保護協定)破棄のニュースで持ち切りだった。
それにしても破棄の理由が気になる。
8月15日光復節の大統領演説に日本が反応しなかったからだという。
「『(韓国が)日本と協議する用意がある』と言っているのに何のアプローチがなかったから」というのが破棄した理由だそうだがこれではまるで子供が駄々をこねているようなものだ。
GSOMIAの延長については日本のみならず米国からも要請があったはずだがこれを承知のうえでこんな理由で協定を破棄するなどとても一国の政治判断とは思われない。
韓国の現政府はこんなに受け身で世間や国外の空気を読まない政治判断を行うなど全く信じられない。
これではいずれ自壊の道を歩むのだろう。
北朝鮮は今日もミサイルを発射したという。
「先が見えない」というのはこのことだ。

ロシア首相の択捉訪問に思う

2019年08月03日 | 国際政治
ロシアのメドベージェフ首相が北方領土の1島である択捉島を訪問し「我々の土地でありロシアの領土である」と述べた。
無論首相の意図は北方4島の実効支配ぶりを誇示し領土交渉で一歩も譲らない強い決意の表明にある。
かってラブロフ外相も同様の主旨を発言していた。
恐らく最高権力者であるプーチン大統領の意向を受けたものなのだろう。
ふと返還交渉の行方が気になった。
河野外相の「次の質問、どうぞ」「次の質問、どうぞ」の連呼を思い出す。
領土問題の解決は難しいものだ。
9月にはウラジオストックで安倍首相・プーチン大統領の会談が予定されている。
もう「(交渉ごとゆえの)ノー・コメント」は許されないだろう。
キチンと交渉経過を公開していただきたいものだ。
「あったこと」を「なかった」と言うのも嘘だが「ないこと、なかったこと」をさも「あった」ように言うのもまずいよ、・・・念のため。


北朝鮮の短距離ミサイル発射と韓国の四面楚歌に思う

2019年07月26日 | 国際政治
北朝鮮がまたしてもミサイル発射実験(訓練)を行ったがこれは韓国に対する米韓軍事演習の対する抗議と警告だそうだ。
射程距離は韓国全域で迎撃困難な新鋭機種のようである。
そのためか米国大統領はこのミサイル発射を容認、対抗措置は講じない見込みである。
困ったのは韓国だろう。
自国の全域を射程に収めるミサイル発射を米国が容認・・・、これでは立場がない。
米朝の仲介役をかって出たが今では逆に疎んじられる始末である。
もう一つの隣国である日本との関係も過去最悪だ。
いわゆる「ホワイト国」から除外措置により急ぎ半導体関連産業を育成する必要に迫られているが一朝一夕に実現できるものではないだろう。
韓国産業の停滞や雇用状況の悪化など悩みは大きい。
外交もダメ、経済もダメ、ということになれば政治生命すら危ぶまれる。
韓国大統領の任期は1期5年で再選はないというが今のままでは任期を全うすることすら危いと思う。
もしかしたら政権禅譲含みで大連立なんてことがあるかもしれないと思うのだ。

冷え込む日韓関係に思う

2019年07月15日 | 国際政治
先日経産省で日韓の貿易管理担当官の事務的説明会が行われていたがその光景には驚いた。
倉庫ではないかと思われるような会議室に殺風景な事務机と4人席、ホワイトボードにはわざわざ「事務的説明会」と記したプリントアウトがクリップ止めしてある。
とても本省課長クラスが海外のカウンターパートと打ち合わせを行う設えとは思えない。
それもそのはず、この場は協議の場ではなく単なる事務的説明の場なのだからねぇ・・・。
参会者の表情は全く無表情、あれではとても話が弾むことはないだろうと思わせるに十分である。(笑)
何もそこまでやることはなかろう、と思ったものだがこれが現在の日韓の置かれた状況なのだろう。
例の慰安婦問題、レーザー照射問題、徴用工問題の方も何一つ進展がない。
今日韓国大統領は今回の日本側の採った措置について「日本側にもダメージがあるはず」と言明していたが韓国側のダメージの方が大きいことは言うまでもない。
そしてこの冷え込んだ両国間の関係は韓国大統領が改心しない限り大統領の任期満了まで続くのだろう。
やれやれ・・・(嘆息)、一体誰がこの状況を打開できるのだろうか。

トランプ米大統領の再選出馬表明に思う

2019年06月19日 | 国際政治
トランプ米大統領がフロリダ州で開いた自身の選挙集会で来年11月に行われる大統領選への出馬を早々に表明した。
トランプ氏が米大統領選に勝ち抜き就任した際には4年間の任期はおろか中間選挙までもたないのではないと思ったものだが何の何の、数々の修羅場を乗り越え何とか次期大統領選に再出馬するところまでやってきた。
今度の選挙スローガンは「Keep America Great」ということだから「Make America Great Again 」という目的はひとまず達成したということだ。
当面の懸案は中国との貿易問題だが習主席を「素晴らしい友人」と持ち上げる一方で関税税率では一歩も譲歩する気配はない。
北朝鮮の金委員長にも全く同じ手口である。(笑)
ここで気になるのが我が国との交渉経過である。
参院選を見越した「8月になったらいいニュースが・・・」は何やら不気味でもある。
トランプ大統領には接待攻勢などまるで通用しない。
意外とトランプ大統領の方が我が国の首相よりもズーッと先まで政権維持することになるのかもしれない。
彼は就任時も歴代最高齢だったが在任最高齢も見越しているようだ。

米国の対中攻勢に思う

2019年06月18日 | 国際政治
米国の国務長官が香港問題について月末に行われる大阪G20で提起すると発言していた。
中国にとってはただでさえ米中貿易協議で守勢に立たされているのに香港のあの大騒動はほんとに余計だった。
香港の行政長官は若干軟化の姿勢を見せているが残念ながらG20までに終息する見込みはない。
そこで中国・習主席の採った対抗策は北朝鮮を巻き込み援軍を増やすことだった。
結局北朝鮮は中国に首根っこを押さえられているので与えられた役割を粛々と演じるのだろうがやっぱり米国の方に分がありそうだ。
北朝鮮自身はG20に出席することはないからねぇ。
しかしここでも開催国日本の存在感は乏しい。
このままだと日本は会場を貸しただけで参加国が勝手にバイ(2国間)で外交することだけに終わるのかもしれない。
形通りの共同コミュニケなどは発表されるのだろうが本当に実のある地球レベルの会合がなされるのはいつの日か。
議長を務める首相も本来の立ち位置を守れるかどうか・・・、我が国の中立性が問われる。





元に戻ってしまった北朝鮮に思う

2019年06月04日 | 国際政治
2度の米朝首脳会談を経て国際融和路線に方針転換したように思われた北朝鮮の政治姿勢だったが結局元に戻ってしまったようである。
3度目の首脳会談開催のメドは今だに立っていない。
対米交渉を担ってきた政権実務者の行方はようとして知れない。
果たして今後の見通しはどうなることか・・・。
とんだ呷りを食らったのが我が国の拉致問題交渉である。
今まで米国に頼ってきたツケが一気に回ってきたようだ。
もし米朝会談が上手く進展していたらそれに便乗する形であるいは拉致問題の方もうまく解決に向けて進んでいたのかもしれないが今となっては望むべくもない。
とにかく独裁者のご機嫌を損ねてしまったのだ。
お気の毒なのは拉致問題被害者家族会だ。
相変わらず忍耐の日々が続く。
ここまで問題解決を後送りあるいは米国頼みにしてきた政府関係者の責任は重い。