ラパロスコピストの夢

大阪梅田で子宮内膜症と闘うラパロスコピストのblog
子宮内膜症、子宮筋腫に対する腹腔鏡下手術はどこまで進歩できるか?

はじめにお読みください

健保連大阪中央病院に勤務するラパロスコピスト(腹腔鏡術者)のブログです。婦人科腹腔鏡下手術、子宮内膜症、慢性骨盤痛等の治療を専門としています。

このブログでは腹腔鏡下手術、子宮内膜症、子宮筋腫に関する基本的な事柄については解説していません。まず、下記のウェブサイトをご覧になることをお勧めします。
日本子宮内膜症協会
子宮筋腫・内膜症体験者の会 たんぽぽ

手術を希望される方はこちらをご覧ください。

医療相談、ご質問にはお答えしませんのでご了承ください。

おすすめの本はこちら?ブックス・ラパロスコピスト

タココンブ

2006-07-04 | 大阪日記
タココンブというシート状のフィブリン接着剤がある。フィブリノゲン(人由来)とトロンビン、アプロチニン(牛由来)から作られている。子宮内膜症切除後、子宮筋腫核出後の術後出血の減量、予防に有用である。術前説明では、使うかもしれないと患者さんに説明している。

先日も、ある患者さんの術前説明でタココンブの話をしたら、
「え~っ?それって、"タコ"と"コンブ"から出来ているんですかぁ~?」

一瞬、目がテンになったが、
その後、吹き出しそうになるのをこらえながら説明した。(あのなぁ~)

タココンブが、"タコ"と"コンブ"から出来ているのなら安くていいよなぁ。それに美味いかもしれない。余ったら、ちょっと食べちゃったりして。

ちなみに、タココンブ、手術室では"タコちゃん"と呼ばれている。
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ラパロスコピストの夢

2006-07-03 | 腹腔鏡
ラパロスコピストlaparoscopistとは、腹腔鏡の術者のことである。
"ラパロスコピストの夢"、つまり私の夢のことだ。

・私の(体腔内操作を主とする)腹腔鏡下手術の技術で多くの患者さんのために貢献すること
・多くの若い術者を教育、指導してエキスパートに育てること
・私のブログ、ウェブサイトを見た人から依頼を受け、全国どこにでも飛んでいき手術をすること

ブラックジャックのように全国を飛び回り、志を一つにする医師たちと腹腔鏡下手術をしてみたい。

しかし・・・
ある国立病院で一日手術をした場合の報酬は・・・・なんと、2万円、しかも交通費の支給なし・・・
たとえば大阪から東京まで出張した場合、赤字になってしまう・・・
どんなに高度な手術をしても2万円とは・・・

ブラックジャックとして生きるのは難しい。

私の手術の価値をわかってくれる人になら、
私と是非一緒にオペをしたいという医師となら、
どんな報酬でもいいから最高のオペをしたい。

それが、私の夢である。

まだまだ、夢は実現していない。夢を追わずには生きていられない。
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「雨ニモマケズ」ラパロスコピスト編

2006-07-02 | 腹腔鏡
雨にも負けず
風にも負けず
雪にも夏の暑さにも負けぬ
丈夫なからだをもち
慾はなく
決して怒らず
いつも静かに腹腔鏡下手術をしている

昼は、コンビニで買ったおにぎり1つと
ゼリーを食べ
あらゆることを
自分を勘定に入れずに
よく見聞きし分かり
そして忘れず

病院の手術室の陰の
小さな控え室にいて
東に子宮内膜症で骨盤痛の患者がいると聞けば
鉗子と持針器をもって行って腹腔鏡下子宮内膜症病巣切除をおこない
西に多発性子宮筋腫の患者がいれば
モルセレーターを背負って、行って腹腔鏡下子宮筋腫核出術をおこない
南に手術を躊躇している人がいれば
行って私が腹腔鏡でやるからこわがらなくてもいいといい
北に腹腔鏡補助下(体外法)ですると言う婦人科医がいれば
つまらないからやめて、私が全部腹腔鏡下(体内法)でしてあげるといい

なかなか上手くならない助手には涙を流し
手術を指導しながら溜息をつき
みんなに儲かりもしないのにブラックジャック気取りの奴と呼ばれ
褒められもせず
苦にもされず
そういうものに
わたしは
なりたい
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ちゃうちゃう

2006-07-02 | 大阪日記
「センセー、ブログ見ましたよ~。オペ室の看護師に"これ、ほうっていいですか~"って言われるって書いてましたねぇ~」と手術室の看護師に言われた。

「ちゃう、ちゃう、俺そんなこと書いてない。"これ、ほかしていいですか"って書いたんやで~。ちゃんと読んどいてや。」

大阪では捨てることを"ほかす"以外に"ほうる"ともいうらしい。
そういえば、ホルモン焼の語源は"ほうるもん"(捨てるもの)から来たらしいし。

"ほうる"と言われると、"放って"(つまり投げて)しまいそうだ。

これ、ほうっていいですか?と言われると、
悪いけど、投げんといてくれる?とこたえそうになる。

ちなみに私が喋っているのは「関西&愛媛なまりの岡山弁である。」
普段は、わからないかもしれないが結構なまってるみたいだ。
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伊藤病院でオペ

2006-07-01 | 大阪日記
今日は伊藤病院でオペをしてきた。
伊藤先生(日本の婦人科腹腔鏡下手術の父、と私は呼んでいる)に助手をしてもらった。

手術は、多発性子宮筋腫で腹腔鏡下子宮筋腫核出術をした。
小開腹をともなう腹腔鏡補助下子宮筋腫核出術(LAM)ではなく、
全ての操作を腹腔鏡下で行う腹腔鏡下子宮筋腫核出術(LM)である。(LAMはLMではない。誤解のないように)

約2時間半で10個の筋腫を核出、モルセレーターで回収した。
(多くの人は信じられないかもしれないが、私の結紮縫合は早い。これくらいの時間で終わるのは普通である。)

やはり体腔内操作は素晴らしい。
私の技術で多くの人が開腹手術が避けられ、喜んでいただけるのであれば、幸せだ。

私も京都でのオペを楽しませていただきました。(伊藤先生、ありがとうございました。)
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