演芸見ブんログ

寄席・野球観戦等に行った備忘録を残しています

08/04/22 第16回 三笑亭可龍勉強会 『せきど落語会』(関戸公民館ヴィータホール)

2008-04-22 | 勉強会
春風亭昇々…『垂乳根』
※自分で“めくり”をめくってから高座へ。今日はいつもの定席と違い時間もタップリあるので「前座がやる小噺」を2つ披露してから『垂乳根』へ。
今日は余裕が感じられる高座で、口調もゆったり、滑舌もはっきりしていました。
しかもキチンと「酔ってくだんの如しか」のサゲまで演じ、大きな拍手が送られました

三笑亭可龍…『ずっこけ』
※昇々→可龍とくれば、これはもう『落語家イケメングランプリ』のマクラを振ってくれと言わんばかり。
可龍さんは平静を装っているようですが、やはり後輩の後塵を拝したというのは、内心忸怩たる思いがあるんでしょうね。
『ずっこけ』は最近よくかけているようですが、「とーとーとーとーシー」「ワンワンこいこいシー」が年配のお客さんに大ウケでした
また、酔った勢いで可龍さんらしい毒舌が炸裂!
詳しい事は書けませんが、キーワードは“ハワイアン”ということにしておきましょうか

三笑亭可龍…『火事場にて』
※本来なら一席で《お仲入り》となるのですが、今夜はゲストが落語ではなく太神楽ということで、「それだけで終わっては申し訳ないので…」とそのままもう一席
普段は古典が多い可龍さんですが、他の人の新作で良いのがあれば取り入れるそうで、花丸さんの「狂言マック」などもお好きなようです。
で、今回はその花丸さんの『火事場にて』を選択。
以前、花丸さんが深夜寄席に出演した時に聴いたことがありますが、近所の火事を巡って夫婦と息子と近所の人がが織り成す、馬鹿馬鹿しくも可笑しい内容でした。

《お仲入り》

鏡味八千代・初音…「太神楽曲芸」
※元気に登場したお2人。浅草→新宿と続いた20日間の高座の疲れも見せず、初音さんの「五階茶碗」、八千代さんの「撥の取り分け」、2人による「撥の取り合い」を披露しました。
特に「取り合い」では撥を取られた際の、八千代さんの“ふくれっ面”と初音さんの“しかめっ面”が可愛かったです。
最後に先日の浅草では見なかった「傘」の芸も披露。
立て分けでは頭頂部に立てる「脳天試し」や、広げておでこに立てる「後光試し」という言葉も解説してくれました。
しかし何より一番驚いたのは、顎に立てた傘を肩に落とすというもので、これは寄席でも見せて欲しい芸です
最後は回し分けで、鞠がちょっと毛羽立っていたのが気になりましたが、金輪や枡を回して、初音さんは自分も回る“大サービス”
場内からも万雷の拍手が送られていました

三笑亭可龍…『小言幸兵衛』
※「小言幸兵衛」っていうのは一般的にも有名な言葉だと思うのですが、意外にも私は昨年4月に柳之助師匠でしか聴いた事がありません。
やはり“宗旨”が問題になるのかな?それとも時間の関係?
久々に聴いた『小言幸兵衛』ですが、仕立屋が息子の話をして雲行きが怪しくなってからは爆笑の連続
やっぱりこの噺、定席でも聴きたいなぁ・・・。


半年振りの『せきど落語会』でしたが、可龍さんのサービス精神に拍手を送り、今夜もまた前回同様、府中の夜を満喫して来ました