演芸見ブんログ

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08/11/23 四谷伝統芸能祭り(新宿歴史博物館)

2008-11-23 | 講談会・落語会
桂宮治…『金明竹』

三遊亭きつつき…『鰻屋』

桂夏丸…『酉の市』

一龍斎貞寿…『秋色桜』

昔昔亭笑海…『こんにゃく問答』

春風亭鯉枝…『実践自動車教習所』

《お仲入り》

瀧川鯉橋…『来々軒物語(序)』

柳家小蝠…『尻餅』

田辺一凜…『近鉄バファローズ やられた21球』

コント青年団…「コント」

立川談修…『宮戸川(前)』


昨年の「四谷伝統芸能祭り」からちょうど1年。今回もほぼ満席です。

宮治さん
今まで何回か宮治さんの『金明竹』を聴いていますが、今回が一番良かったように思います。
客席を温めるのに十分な働きだったと言えるでしょう!

きつつきさん
「今回の出演者の中で、首相がちゃんと読める唯一の芸名」と言って客席を笑わせました。
去年も参加しているきつつきさんですが、昨年5月の「四派で深夜」の時に緊張で顔が青くなっていたのがウソのような堂々とした高座。
『鰻屋』は芸協の芝居で良く聴く浅草の街中を歩く場面が省かれて、いきなり鰻屋の店内の描写。
男と鰻屋のやり取りもテンポが良く、爆笑の一席でした。

夏丸さん
今の時期にしかできない珍しい噺をかけてきました。
「新宿では花園神社が有名です」と言っていましたが、四谷近辺では「須賀神社」でも行われているのが会場周辺の掲示板に掲出されていたので、こちらを持ってくれば地元の方々にも喜ばれたんじゃないでしょうか?

貞寿さん
おなじみ「孝女お秋の出世物語」
上野のお屋敷に付いて行った父親が、娘が駕籠で帰り自分が提灯持ちとなる場面で「なんで娘が駕籠に乗って、親父が歩かなきゃならないんだ」という言葉がありました。
今まで何人かの講釈師の方からこの読み物は聴いていますが、この言葉を聞いたのは初めて。
これを言っちゃうと単なる“傲慢な親父”という印象を拭えないので、できればこの言葉はない方が良いのでは?と思いました。

笑海さん
次が新作派の鯉枝さんだけに古典で勝負してきたようです。
前半はそうでもなかったのですが、後半の問答部分は盛り上がりました!

鯉枝さん
今日も“オオニシ ヒロシ”さんが大活躍。
特に私の好きな「直結」部分はバカウケでした!

鯉橋さん
題は『来々軒物語(序)』ですが、実は『時そば』なんです。
って言うか、『来々軒物語』ってあるのか?
うーん、どうしても鯉橋さんの仕草や口跡は鯉昇師匠とダブってしまって・・・。

小蝠さん
「年末」「大晦日」という言葉が出てきたので『掛け取り』かと思いましたが…。
柳好師匠で大爆笑の『尻餅』は何度か聴いていますが、小蝠さんの『尻餅』も極貧夫婦の楽しさが良く表れていました。

一凜さん
「講談武者修行」を終えて駆け付けた、ディフェンディングチャンピオンの一凜さん。
先日の「講談まつり」に続いての“近鉄講談”ですが、今回は選手名の言い間違いはありませんでした。
できれば登場する選手は全てフルネームで言って欲しいなぁ…。
小川亨・石渡茂・藤瀬史郎・池辺巌・・・懐かしすぎるぅ…。

コント青年団
やっぱりスリッパで頭を叩くコントは好きじゃないです。
現代風刺の政治ネタは思わず吹き出してしまうぐらい面白いのですから、できればスリッパを持っている台帳にするとか…。(台帳で叩く場面もありました)
D51さんのステッキのような“スマートさ”があれば良いんですけどね。

談修さん
こちらも1年ぶり。
あくまでもオーソドックスな『宮戸川』で、談修さんらしい端正な一席でした。