ついに始まりましたねぇ~
藤井聡太の「名人」挑戦です。
初日の昨日の進み具合はスローな感じで、二日目となる今日は長い中盤の戦いが予想されます。
過去の二人の戦いは殆どがタイトル戦で、渡辺明名人から藤井聡太竜王がタイトルを奪う形になっています。
その戦いの全てを注目して見ていましたが、中盤は渡辺明名人が優勢になる場合が多いんです。
しかし、結果は渡辺名人から見て、3勝16敗と大きく負け越しています。
少し面白いのは3勝全てが後手番の時です。
一般的に先手番の方が自分の得意な形の戦いに持ち込みやすく、多少有利とされています。
藤井壮太竜王の最近の一年での先手番の成績は90%を超える勝率を残しています。
なのに、、、渡辺明名人は相手が藤井聡太に限って言えば後手番の時に勝つんです。
藤井聡太竜王がまだ新人の頃は、当然ながら渡辺明名人の方が強かった。
それが何のタイトル戦だったか忘れてしまったのですが、第二局で渡辺明名人が攻めて優位になっていた時に、そのまま続けず安全に勝つ道を選んだ。その瞬間に藤井聡太の反撃が始まり、まるで「殴り合い」が始まった。
その激しい殴り合いの結果、藤井聡太が勝利したのです。後の戦いでも流れは変わらず、渡辺明はタイトルを失うことになりました。
それ以来、この二人の戦いは渡辺明名人の優勢で進み、リスクはあるし難解だが攻めを続ければ渡辺明名人が勝つのではと思う場面で、必ずと言っていいほど解説者の言う「人間の指し手」が出る。
その瞬間に「AI藤井聡太の絶妙の一手」が出現し、「渡辺明優勢」が怪しくなる。
このレベルの人たちの考えは分かるはずもないのですが、自分が何か間違った手を指したかなと感じると、その後の指し手も変調になる。
この二人のそんな戦いを何度見たことか。
藤井聡太の将棋を見て、私が一番強く感じるのは「王の位置」です。
将棋の基本は強固な城を築いて、その中か付近にいるのが常道なのですが。
藤井聡太の王は家来一人だけを自分の横に置き、攻撃されると王自身が戦わなくてはならなくなる。
ところが、、、その戦いに敗れても、逃げる方向が右なのか左なのか上なのか分らない。
逃げる方向が広くて、追う方は兵力が分散するし、途中で息切れしてしまいます。
そんな光景を何度も見ました。
強固な城を築いてその中にいると、なかなか攻め込まれないが、戦いに敗れるとその場で終わる。
城壁を破られ、大勢の敵兵が城に攻め込む前に切腹(投了)するスタイルが長年続いたが。
泥まみれになってでも反撃の機会を狙うスタイルに変化しつつあります。
もちろん、それには終盤の深く正確な読みがなければ勝利にはつながらない。
最年少「名人」挑戦とか
40年ぶりの記録更新とか
名人は渡辺明なのに、マスコミ報道は藤井聡太竜王中心の見出しになる。
チョッと名人がかわいそうと思ったりします。
・・・と言いつつ、応援するのは藤井聡太だったりするんですけどね。
今日の朝、二日目スタートで対局室にはホテルに宿泊していた一般の人たち9名が同席し、見学をしていました。
驚くことに女性7名と男性2名でした。
将棋を楽しむのは圧倒的に男が多いと思っていましたけど・・・
野球が出来なくても大谷翔平のファンになる
将棋が出来なくても藤井聡太のファンになる
間違いなく スターですね