昨日に続き詐欺の話になりますが。
ある若者(25才)が投資詐欺に引っかかっています。
直接の知り合いでは無いのですが、親しい友人の部下と言うか子分と言うか、そんな感じの男です。
親しい友人から相談に乗って欲しいと頼まれて、その若者の話を電話で聞く事になりました。
200kmは離れている友人なので、話はすべて電話です。
話の最初に投資話に乗った一番最初のきっかけから話してくれと・・言うと。
若者は丁寧な言葉を選び、少しオドオドした感じもするが、細かく説明を始めました。
「幼稚園から知る近所の先輩に誘われて始めた。その先輩は60万円の出資で200万円余り稼いでいたんです。」
「ホンの少額で良いから、試しにやってみろ言われて始めました。」
「最初は2900円を投資したら、数日後に3920円のポイントがPayPayに振り込まれた。」
※芸が細かい。半端な数字も現実味がある。
「これで、もし29万円の投資なら、数日で10万円も儲かると思ったんです。」
※本人が思っている所に横からも言われると、そんな気持ちが強くなる。
「用意できたお金が全部で28万円で、思い切ってそれを全て投資した。」
「それが現在62万円になっているので、引き出そうとしたら操作ミスをしてしまって引き出せなくなった。」
「相手の言う話では40万円出せば、全て引き出せる。その40万円は後日にこちらから振り込む」
※何故そうする必要が有るのかは説明を受けたようだが、若者は理解できない言葉が次々と出て来て、その言葉の意味の説明を求めるには、解らない言葉の数が多過ぎたらしい。
この時点でやっと疑問を感じて、言われるままに40万円を振り込むかどうか迷って相談する事になった。
実際にはもっと細かく話をした。
話を聞いている途中で、これはダメだと感じましたが、黙って最後まで聞く事にしたけど、、、
他にも大きな問題が有った。
若者が投資した28万円の内、20万円が町の金融屋からの借金。
今持っている40万円も、同じ金融屋からの借金。
今持っている40万円は利息を付けて全額返済し、前に借りた20万円は分割で支払えばいい。
出資した28万円は諦めろ。。。こう言うのは簡単ですが、、、
残った借金をコツコツ働いて返済する若者なら、最初からこんな話には乗らないでしょう。
こういう場合は40万円も返済せずに手持ちとし、
「60万円の借金」として、何の当てもないのに何とかしようと考えるのです。
もちろん最悪は40万円を送金してしまう事です。
詐欺に使った投資話はDEX・・分散型取引所
これについて詳しく説明は省略しますが、実際に投資の方法として行われています。ただ投資経験の無い人が手を出す分野ではありません。
これが正常に機能しても、かなりリスクは高いんです。
日本語に対応していないし、サポートも無し、全て自己責任で行われています。また投資の対象となっている企業自体が怪しく実態が無い場合も。投資した資金の保護も無い。
話をしている最中に感じたのですが、まっすぐで素直な感じのする若者です。
逆に言えば、信じてしまえば物事の善悪が付かない感じもしました。
この若者には私の友人が付いているので問題おこさないと思いますが、これが友人もいない若者なら・・・それこそ闇バイト予備軍です。
普通の人達から見れば、60万円の借金で人生を棒に振るような強盗など割に合わないし、犯罪に手を染める事も無いでしょう。
しかし、追い詰められた一部の若者は判断能力を失います。
「28万円は諦めろ」と強く言えと友人に言ったが・・・
若者にとっては出資した28万円ではなく、62万円になっている配当金を諦める事が難しい事となっているのです。
さて、、、、どうなるのか?