地方の女たち

夜の街で出会った女達と男達

長屋の一部の取り壊し

2023-06-29 09:44:03 | 日記

長屋なんて今の時代にと思うかも知れませんが、意外と多く残っています。

知人から親が住んでいた長屋の一部が取り壊されることになったのだけど・・・

難しい事が分からないので、チョッと話を聞いてくれへんと

 

不動産の仕事をしている時なら、何か仕事(お金)になる可能性はと考えたりするのですが。

相手との関係も有りボランティア活動です。

 

話は聞くけど、前もっていくつか質問が有るので答えてと。

事前に一緒に壊さないかとか、売らないかと言う話は有ったの? と聞くと。

話は有ったけど、まだ使うので売る気持ちも壊す気持ちもないと。

 

では、その長屋はどの様な形で登記されているのと聞くと・・・分からないと。

これねぇ~ 結構だいじな問題なのです。

①長屋全部を1つの建物として登記されている場合。

②各家をそれぞれが登記している場合。

③分譲マンションの様に区分所有権として登記されている場合。

 

①と②の場合だと、切り離される家の人が承諾すれば成立する。

現実にはすべての家にあいさつに行き承諾を得ようとします。もめ事なく工事をするのがベストですから。

しかし、隣で切り離されない家の人が反対しても実行されます。

③の場合は分譲マンションに住んでる人なら知っての通り、区分所有権を持っている人の持ち分と頭数の両方で4/5の賛成が必要です。

ですから、隣で切り離されない家の人が反対すれば実行できない場合が有ります。

つまり2~4軒長屋だと全員が賛成しなければ成立しません。

反対する権利が有るのか無いのかで、工事をする側に色々とする要求の度合いが違ってきます。

法的根拠が有れば主張で、無ければヤカラです。

建物を切り離すと、雨漏りや建物の強度に悪影響が出たり、下水などの通路が問題になったりします。

それらをどの程度対処するか、工事の仕方や費用について明確に決め置かなければなりません。

※区分所有権での大改築や立て直しに必要な4/5の賛成は、少し緩和される方向で法改正が進んでいます。

写真は別の長屋です。

切り取った残りの家の屋根を長く出して補強する空間を確保しなくちゃなりません。

しかし、長く出せば隣の敷地の上になってしまいます。

土壁などを取り除き、そこに補強をすれば内装工事も必要になります。

で、結局は簡易な形だけの補強になります。

手前に家が有ったので窓は有りません。

もし長く使うのでしたら窓を付ければ明るくなり、今までとは違った雰囲気になります(自費)

長屋の多くは昔に建てられたので、玄関を開けると道路です。

自家用車をまったく意識していない設計になっています。

写真の長屋は手前と間の一軒が切り取られていました。全部で6~7軒あったようです。

たぶん、この長屋も後ろ側は増築で、最初は庭と言うか空き地だったはずです。

そこで七輪などで魚を焼いたりするんです。ですから他の人から見えない家の裏側が必要な時代に建てられたのでしょう。

 

相談された長屋は六軒らしく、その内の片方から三軒が取り壊すので、半分になるみたいです。

排水も他の人の敷地を通っている可能性も有り、実地検分しないと分からない。

人間、、、嫌ですねぇ~ 仕事とボランティアじゃ動きが違う