南野島男のGood Times

日常感じたことを面白おかしくエッセイ風に書きつづります。
これぞ笑いと勇気の玉手箱!

AIG王国の崩壊

2008-09-17 22:30:44 | Weblog
テレビをつけると朝から晩まで流れているご存知アリコのCM。
外資系の保険会社は日本の保険会社に比べてもずーっと安心だし、なんてったってAAA(トリプルエー)なのだといううたい文句は過去の話。
日本の芸能人もありとあらゆるタレントがアリコのCMに携わっていたが、このまま破綻ということになれば逆にCM出演していたタレントのイメージも悪くなるのは避けられない。
ニュースによればアメリカ政府はリーマンは救わなかったくせに、AIGだけは9兆円ものつなぎ融資をして一時的に助けてやることにしたらしい。
しかし、AIGの全資産は担保として国に抑えられたし、株の80%も国が持つことになる予定であるから、事実上国家管理化の会社に成り果ててしまったわけだ。
実のところは政府管理による事実上の破綻処理ともとれる。
こうなると不安になるのがアリコのCMに踊らされて加入している契約者だ。
絶対安心を鵜呑みにしたのに、一夜にして被害者になってしまいかねない。
アリコだけではなく、スター生命(旧東邦生命、旧エジソン生命、旧千代田生命)アメリカンホーム、AIU、富士火災・・・みんなこれからが不安でしょうがない。
AIGは今回9兆円のつなぎ融資を受けたというが、9兆円っていったいどれほどの金なのか想像もつかない。
分かりやすくいうと夢の宝くじ1等の商品1億円を一生の内で9万回当選すればその金額になる。
別の表現をするなら1日1億円使ったとしても247年かかることになる。
時給600円で働いている庶民には天文学的な数字でしかないのに、ニュースでは簡単にAIGはそれだけのお金を国から借りてそれを利子つけて返すとのこと。
僕は別にAIGやアリコの商品には加入していないけど、もしそうだったらとっとと解約する。

長崎にはAIGのどでかいビル(長崎県最大級オフィスビル)がある。
しかもその場所は市民の憩いの場所である水辺の森公園の中にこれでもかといわんばかりにそびえ建っている。
ほとんどの長崎市民はあのAIGのビルに対していい感情は持っていない。
AIGの本社機能やコールセンターが長崎に移されて大きなビルを建てるのはいい。
長崎の雇用の創出にもなるしそれもいい。
しかし、建てる場所を間違っていた。
資金力にものを言わせAIGの看板を付けた巨大ビルをあの場所に建ててはいけなかった。
水辺の公園には長崎県美術館のように県民のためになる文化的な建物こそが存在するべきである。
これから国内AIGの資産売却も開始されるかもしれないが、この際この巨大ビルは長崎市民のために明け渡して公園から撤退するのが望ましい。
建ってしまったものには何も言えないで,泣き寝入りを余儀なくされ続けていた長崎県民の祈りがやっと通じることになるかもしれない。