日本テレビが放映する24時間テレビ愛は地球を救うが懲りもせずにまた今年も行われた。
よくもまあこんな偽善を絵に描いたような番組が何十年も続くものだ。やる方もやる方だし、観る方も観るほうなんだけどね。こんな長いこと続くということはよっぽど儲かるんだろうねこの番組。表向きはチャリティーを装いながら多額のスポンサー収入が得られる、いわばドル箱みたいな日テレの番組なんだろうね。最初の頃はインターネットもない時代だったから個人個人に情報が入る術がなくこの僕でさえも第一回目の放送の時には貯金箱を地元の放送局へ持参したものだった。しかしやがてネット社会が日本でも進みこの番組の実態がばれはじめ、その情報が拡散され今では多くのまともな国民はこの番組を偽善と呼ぶのが常識になりつつある。悪徳電通が仕切り、芸能界を牛耳るジャニーズ事務所が好き放題企画できるのが最近の特徴だ。今回もジャニーズの嵐をどんだけ売りたいねんというほどの内容だった。またお決まりのマラソンにはプロレスラー親子を使いこれまた偽善的な応援合戦を繰り広げる。日テレのアナウンサーは全国民に感動を与える走りだと絶叫していたが冗談にもほどがある。何で金もらって仕事として走り家族で顔を売る親子の走りに国民が感動し涙しなくてはいけないんだろうか。ついこの前に放映されたフジテレビの27時間テレビでは100キロマラソンの挑戦した草薙剛は尊敬するタモリのために走ったわけだが、こういった純粋な企画の方がよっぽど好感が持てる。誰も頼んでもいないのに何で日本のために人々に勇気を与えてもらうためにプロレス親子に走ってもらい、感動を押し売りされなきゃいけないんだろう。親子で120キロマラソンに挑戦したいなら純粋に挑戦しそれを番組でやればいいだけの話なのに、それをいかにもチャリティーだ感動だと強引に結びつけ、ラストは武道館でサライの大合唱と共に全員で迎える様は誰が見ても異常な光景としか言えない。まるで北朝鮮のマスゲームでも見ている様で不気味で気味が悪くなる映像だ。
ネットなどから情報を入手する人たちにとっては周知の事実なんだけど、出演者が高額のギャラ貰ってることをまだ知らないおめでたいB層のこくみんもまだ多い。だいたい無報酬でテレビに出る馬鹿がどこにいるのだろうか?それを勝手に善意に解釈してこのスターたちはノーギャラでしかも自分のお金も寄付しながら出演しているんだとか思いこんでいるのだから手に負えない。ジャニーズのスターに払うギャラだけでどんだけ経費がかかるか分らない。しかも24時間の間に相当の数のタレントが出演するが彼らもちゃんとギャラが支払われていることくらい当然の話である。ギャラがないのは全国各地でボランティアとして集められた高校生の純粋な子供たいである。日テレもこういうところにはしっかり経費を浮かすためにボランティアを餌に無報酬で労働力を提供してくれる高校生をうまく利用するのであるが、こういう子供らにこそ日当をちゃんと支払うべきだ。しかも必ずそのボランティアの高校生にインタビューして何で参加したのかを聞くのである。そうすると高校生ボランティアも台本通りに「ひとりの人間として世の中の役に立ちたいから参加しました」と応えさせ番組の正当性を得意のやらせにより演出する。中には参加理由が「暇だったしー」くらいの子供がいてもいいのに、教科書に書かれたような回答しか出てこないのが不自然である。
アメリカなどでチャリティー番組やるならもちろん出演者はノーギャラ、スポンサー料も全て寄付されるはずだ。日本みたいに番組の中でCMなど流さない。日テレはこの番組で集めた広告料を全額寄付し、皆様から巻き上げた寄付も全額搾取せずに寄付するならまともな番組だとも言えるかもしれないがそんなことするんだったらこんな番組最初からやんないだろうし。すべては儲かるからやっているのにそれを奇麗ごとばかり並べてチャリティーに結び付ける様があさましいのである。単なるバラエティー番組として24時間テレビをやればいいだけの話で、障害者をネタに感動を強要したり、こんだけ良い行いをしているのだと強調しないことだ。純粋に障害者の支援をしたり、被災者を応援したりして欲しい。そんな番組はどんどんやるべきなのに金になぬからやるという姿がみえみえなのだ。
24時間テレビは見方によっては現在の日本社会の縮図にも見える。この番組で何の疑いもなく番組の趣旨に感動し寄付までしてしまう方々は、おそらく日頃テレビや大新聞の報道が全部本当のことを報道していたり、NHKなどがニュースで言うことは本当のことだと信じて疑わずうのみにしてしまう方々だはないかと思う。こんな人々はそれこそ警察、検察、裁判所などは正義の味方で間違いは起こすはずがないものとおめでたく信じ込んでる人にちがいない。ほとんどの寄付は中間搾取されて募金した金額のほんの数%しか行かないことすらご存じない。だからかわいい子供さんがおこづかいをコツコツ貯めた貯金箱などは24時間テレビなどには差し出させないことだ。全額が寄付に回るんだという勝手な思い込みは早く改めるべきだ。どうせ寄付したいのだったら社会福祉施設や被災地に直接寄付するのが一番だ。電通やマスコミや芸能プロダクションが何枚も絡むこんなところにはやめといた方がいい。
毎年24時間も大量に無駄な電気を使って放送されるこの番組を中止するだけでもどんないエコで環境のためにいいか分からない。政府もこの夏は原発を再稼働しないと電力が不足して大変なことになるぞと国民を脅し、計画停電の予定表までも税金をかけて配布した。しかし本当は原発なしでも電力は足りていたのだ。そこにはどうしても原発を再稼働させてしまわないといけない利権がからんでいるのだ。24時間テレビも既に多くの人間がその偽善性に気付き、エコのためにも止めて欲しいと思っている。しかしここにも電通を核とした利権が絡んでいるために止めることは出来ないのである。そためおそらくまた来年もこの国民的偽善番組は繰り返されるのかもしれない。
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