天地を 照らす日月の 極みなく あるべきものを 何をか思はむ 

わびぬれば 今はたおなじ 難波なる みをつくしても あはむとぞ思う

憲法記念日

2011年05月03日 | Weblog
 自衛隊は3日、福島第1原発から半径10キロ圏内の行方不明者の捜索を約560人態勢で始めた。10キロ圏の捜索は自衛隊としては初めて。先月14日から始めた福島県警と合同で行い、当面継続する。
 自衛隊によると、3日午前9時半から浪江、富岡両町で捜索を開始した。がれき除去のため重機も投入し、放射線量を計測しながら捜索した。
 10~20キロ圏では1日から捜索を実施しており、沿岸部も含め計2000人以上を投入している。

 東日本大震災の復旧対策費を盛り込んだ総額4兆153億円の平成23年度第1次補正予算は2日、参院本会議で全会一致で可決、成立した。
 1次補正は復旧対策費として仮設住宅整備に3626億円、がれき処理に3519億円を計上し、道路、港湾、農地の修復などの公共事業費に1兆2019億円を盛り込んだ。「埋蔵金」や予備費、子ども手当減額などで財源を捻出し、新規国債の発行は見送った。
 一方、基礎年金の国庫負担2分の1を維持するための「埋蔵金」2兆4897億円を1次補正の財源に転用するための財源確保法や、東日本大震災の被災者や自治体を支援する特別財政援助法、地方交付税特例法など関連5法も2日の参院本会議で成立した。

 3月11日発災した東日本大震災による5月2日現在の行方不明者は、1万808人。災害時の対応に一義的責任を負う自治体の多くが被災して機能しなくなり、緊急事態に対処しうるのが中央政府しかないことは明白でした。にもかかわらず菅首相は、災害緊急事態を発せず、安全保障会議も開きませんでした。そして何より原発周辺では被災者救助をしなかったのです。
 内閣府は災害緊急事態を布告しない理由について、国民の私権の制限を避けた旨を国会で答弁しています。人命救助をしなかった理由については、それを問う声さえ聞こえてきません。今の中央政府は、命の危機に法律を読む政府なのです。
 昨夏にも、100歳以上の所在不明者が問題となりました。一族の長老の死に臨む象は、一頭々々が長い鼻で死骸に触れて別れを告げるといいます。畜生ですら行う命の弔いもしようとせず、命を思えない者たちに人間としてのいかなる資格があるのでしょうか。
 昨夏も縁だ絆だと言われました。千年に一度といわれる烈震と街ごと一瞬のうちにのみ込んでしまった巨大津波の中でも、やはり私たちにとって最も大切なのは「個人」よりも「家族の絆」であり、最後の拠り所は「国家」でした。個人がいかに頼りないものであり、国家なくして個人も人権も存在し得ないことを、今また実感しました。
 危機においてこそ物事の本質が現れると言います。命あってのものだね。人権とは人命の尊重です。今すぐするべきことは法律を読むことではなく、法律の理念を考えることです。日本の復興と新生のため、今こそ法の理念、愛を学ぼう。

 菅首相、憲法に三権分立の言葉はありませんが、三権分立のことを書いています。国民の命を救いなさいとの言葉はありませんが、国民の命を救いなさいと書いています。