2011年5月15日(日)放送、NHK ETV特集「ネットワークでつくる放射能汚染地図~福島原発事故から2か月~」番組で使用された福島県、福島市、いわき市の放射能汚染地図を見ることができます。以下、番組から抜粋。
木村真三さん(43歳)。放射線衛生学を研究する科学者です。福島原発で事故が発生してから、自宅のベランダでフィルターに大気中の放射性物質を吸い取ってきました。3月15日の朝、東京に初めて放射能が到達した日のフィルターを、京都大学原子炉実験所に送り分析してもらったところ、大量のヨウ素131が検出され話題になりました。「ところどころ針のようなものが立っていると。この1本1本が実は放射線核種からのγ線を示しています」木村さんはなぜ放射能の動きを調査しているのでしょうか。「自分は被曝をしているっていうことも当然すごく嫌な気持ちはしましたが、ただそれよりも放射性、生物学的に弱者である子どもたちっていうものに対しての危機感ていうのがものすごく大きかったですね。」福島原発で事故が発生してから木村さんは被災地に入り放射能の調査を続けてきました。住民が避難して誰もいなくなった町で、放射能が降り注いだ山間部で、土壌や植物水や雪など、サンプルとして採取しました。
木村さんはかつて放射線医学総合研究所に務め、東海村臨界事故の調査を手がけました。その後厚生労働相の研究所に移り、自主的にチェルノブイリの調査にでかけました。今度の事故が起こると職場の幹部は自発的な調査をしないよう指示。木村さんは辞表を出しました。「今までチェルノブイリ、東海村臨界事故、うん、そういうものにずーっとかかわってきた」「その事故というものが起きるであろうという想定のもとにやってきた研究が、一切そのフィードバックできない。指示がでないと動けないという窮屈感というものが、ものすごく大きくありました」
木村さんの調査活動は友人の科学者たちに支えられています。福島で採ったサンプルの測定は、京都大学原子炉実験所の今中哲二さんに依頼しました。同じサンプルは、広島大学の遠藤暁さんと静間清さんにも送りました。長崎大学では、高辻俊弘さんが最新の測定値を使って協力します。そして、放射線測定の草分け、岡野雅治さんが自ら開発した最新の測定機を使って放射能汚染地図の策定に乗り出しました。
福島原発事故で放出された放射能はどのような汚染をもたらしたのか。そして、汚染地帯で何が起こっているのか。これは科学者たちが連携しながら、実態調査を行った2ヶ月間の記録です。
木村真三さん(43歳)。放射線衛生学を研究する科学者です。福島原発で事故が発生してから、自宅のベランダでフィルターに大気中の放射性物質を吸い取ってきました。3月15日の朝、東京に初めて放射能が到達した日のフィルターを、京都大学原子炉実験所に送り分析してもらったところ、大量のヨウ素131が検出され話題になりました。「ところどころ針のようなものが立っていると。この1本1本が実は放射線核種からのγ線を示しています」木村さんはなぜ放射能の動きを調査しているのでしょうか。「自分は被曝をしているっていうことも当然すごく嫌な気持ちはしましたが、ただそれよりも放射性、生物学的に弱者である子どもたちっていうものに対しての危機感ていうのがものすごく大きかったですね。」福島原発で事故が発生してから木村さんは被災地に入り放射能の調査を続けてきました。住民が避難して誰もいなくなった町で、放射能が降り注いだ山間部で、土壌や植物水や雪など、サンプルとして採取しました。
木村さんはかつて放射線医学総合研究所に務め、東海村臨界事故の調査を手がけました。その後厚生労働相の研究所に移り、自主的にチェルノブイリの調査にでかけました。今度の事故が起こると職場の幹部は自発的な調査をしないよう指示。木村さんは辞表を出しました。「今までチェルノブイリ、東海村臨界事故、うん、そういうものにずーっとかかわってきた」「その事故というものが起きるであろうという想定のもとにやってきた研究が、一切そのフィードバックできない。指示がでないと動けないという窮屈感というものが、ものすごく大きくありました」
木村さんの調査活動は友人の科学者たちに支えられています。福島で採ったサンプルの測定は、京都大学原子炉実験所の今中哲二さんに依頼しました。同じサンプルは、広島大学の遠藤暁さんと静間清さんにも送りました。長崎大学では、高辻俊弘さんが最新の測定値を使って協力します。そして、放射線測定の草分け、岡野雅治さんが自ら開発した最新の測定機を使って放射能汚染地図の策定に乗り出しました。
福島原発事故で放出された放射能はどのような汚染をもたらしたのか。そして、汚染地帯で何が起こっているのか。これは科学者たちが連携しながら、実態調査を行った2ヶ月間の記録です。