日中首脳会談:胡主席、安保理決議には言及せず 対北朝鮮
2009年4月3日 11時06分 更新:4月3日 13時21分
中国の胡錦濤国家主席(右)と会談した麻生首相=ロイター 【ロンドン町田幸彦、西田進一郎】第2回金融サミットに参加した麻生太郎首相は2日夜(日本時間3日早朝)、ロンドンで中国の胡錦濤国家主席と約40分間会談した。麻生首相は北朝鮮が「人工衛星」とする長距離弾道ミサイル発射に対し新たな国連安保理決議採択を主張したが、胡主席は決議採択には直接答えず、「事態を注視している」と述べるにとどまった。
同行筋によると、北朝鮮のミサイル発射問題で首相は「地域の平和安定を損ない、国連安保理決議採択により強いメッセージを出すことが重要だ」と述べた。これに対し、胡主席は「北朝鮮は人工衛星を発射すると言っているが、いったん発射されれば日本国民の間で大きな反響を引き起こすだろう。情勢がエスカレートしないように引き続きよく連携していきたい」と語るにとどまり、決議案に関する言及はなかった。新決議採択には常任理事国である中国の協力が必要。日中間の溝が浮き彫りになった格好だ。
また胡主席は中国製冷凍ギョーザ中毒事件に関して「日本側と協力して調査継続していきたい」と言明した。胡主席は北朝鮮の日本人拉致問題で「今後も必要な協力を提供したい」と述べた。
両首脳は金融危機をめぐりアジア諸国に日中両国の支援を強める重要性を確認した。東シナ海資源開発問題では首相が「早期交渉解決に向けて胡主席の指導力を期待している」と表明。胡主席は「昨年の合意原則に変化はなく、今後とも事務レベルで意思疎通を図っていく」と答えた。
日中両首脳はこの会談で、29、30の両日、麻生首相が中国を訪問することで合意した。日中両政府は3月末の首相訪中で調整していたが、中国側の都合で延期されていた。
首相は会談後、政府専用機で帰国の途についた。
北朝鮮のミサイル問題については、イギリスやアメリカの首脳は、日本の立場に理解を示し、ロシアや中国の首脳は、人工衛星かもしれないからと安保理に提出したいという麻生総理に、賛成するとは言われなかったらしい。
日本への非協的態度の原因は、中国ロシアが共産圏の国で昔からの連帯感から、北朝鮮を庇いたいが為だけだろうか?
恐らく北朝鮮が人工衛星を打ち上げる事は、世界中の共通の認識なのではないだろうか?
アメリカの政府は人工衛星かどうかまだ分らないという態度ながらも、民間の観測通は人工衛星のようだと言っているらしいし。
もしかしたらG20で大騒ぎする麻生総理は、世界の首脳に内心苦笑されながら見られているのではないだろうか?
それでもイギリスとアメリカは、金融危機で大変な状態だから、少しでも多額の協力金を日本に出させたいが為、麻生総理の立場に同情的な態度を取り、
中国とロシアは日本と同じく外貨準備の余裕の有る国だから、おべんちゃらを言ってくれないだけのことではないだろうか?
このG20に合わせたような時期に、北朝鮮がミサイルを発射すると予告したのも、
日本からの協力金をせしめたい、米英の意図が北朝鮮に働きかけていたのかもしれないと、深読みしたくさえなってくる。
中国はアジア通貨を考えているらしいとの情報もあるけれど、麻生総理はアメリカへの忠義立てをして、それに協力しないと言って、日本をアジアの孤児にしたりはしないだろうかと心配になってしまう。
ロンドンでの会議で麻生総理は、ドイツの首相に対して、(アメリカへの援護射撃のおつもりであろうけれど、)かなり失礼な物言いをされたという事だし・・・・・