ピエスのジュエリーまわり

恵比寿南のジュエリーリフォームアトリエ&ショップ、『pièce ピエス』のあれやこれやです。

習作 1

2010-01-31 | アトリエから
ある日曜日、知り合いの職人さんにお願いして、
"フルエタ"作りを教えてもらいに行ってきました。
※いろんな作り方がありますが、その中の1vers.ということでご理解下さい。

といっても、いきなりグルリ一周だと、なんだか途中で投げ出してしまいそうなのと、
出来上がっても入れる石もない・・・
ということで、とりあえずっ!5石で始めます。(ゆるい・・・)

平日だと、なかなか集中して時間が取れないので、職人さんには申し訳かったのですが、
お弁当片手に、日曜の朝10時~お邪魔しました・・・。

いままで時間の無さを理由に怠けていたので、
自分用にゆったり手を動かすのは、本当に久々。



まずは、シルバー板を引いて"パイプ"を作ります。



そして、パイプをダイヤの出来上がりと、石枠の高さに合わせ、必要な数だけカット。
カットしたパイプ片側両サイドに、やすりで角度をつけます。



角度をつけたパイプを扇型にロー付けしていきます。
ここで、サイズに合わせて、角度を調整します。



厚みに強弱をつけたシャンクをシルバーの塊から叩き出し、
石座に合わせて、カットします。



カットした部分に石座をロー付けします。



シャンクのカタチを整え、指なじみをつけます。
そして、最後の大仕事?ツメを立てて、土台の完成です!



細かな修正&ざっくり仕上げをして、
ローズカットのナチュラルカラーダイヤを載せてみました。



余分なツメを切って、先端を軽く丸く整えます。

完成形が見えてきました・・・?

とりあえず、これを原型にゴム型取って、K18YGでキャスト中です。

あったか色のローズカットが盛りっとした、ほんわかリングになってくれそうです。

結局16時までかかってしまいました・・・。
丁寧に付き合って下さったKさんに感謝です♪

これから時間を見つけては、ちょっとずつ石座の数を増やした習作を重ねて、
夏前には"フルエタ"に挑戦しますよー。

でも、ダイヤの調達はどうしましょう・・・。
そこが大問題なのです。
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-S.A.R- Super Anniversary Ring

2010-01-19 | order & reform 例
昨年から承っておりましたリフォームを、
ようやくお届けできました。そのご紹介です。

いつもオーダー頂いておりますお客様のお母様のリングです。

ご婚約の記念に、いわゆる"婚約指輪"とは別に贈られたという、
誕生石の"サードオニキス"のリングのリフォームです。





デザインは、王道の割れ爪透かし枠です。

つるんとしていて、ホントのビンテージとしてかわいいような気がしますが・・・

でも、サードオニキスも決して派手な石ではないですし、シャンクも華奢で、
全体にシンプルなデザインは、物足りないようにも見えるかな?

そして・・・新たなデザインは、と申しますと・・・。

お客様の中に完璧に出来上がっていらっしゃいました!

なので、お話は簡単に進みまして・・・

デザインの核は、『石に穴を開けてみる!』 です。

大切な記念の石に穴を開けてしまう、という大胆なアイディア!

そして、お客様から仰って頂かないと、
なかなかこちらからはご提案できない加工でもあります。

穴開けの際に割れてしまう可能性もあるので、かなり不安でしたが、
知り合いの職人さんのご紹介で、無事、キレイな穴を開けて頂きました!


※K18イエローゴールド使用

穴を開けたところへ、他の一文字リングから外したダイヤを、
パイプ枠にフセコミでセッティング。

たっぷりと地金を使い、ぽってりとしたラインは、
縞メノウをカワイらしい表情に一変させてくれます。

久々のこの重量感、たまりません!



単調に見えがちな色味も、ダイヤを一石セッティングすることで、
メリハリが出て、華やかな印象になりました。

そして・・・

リングをひっくり返した内側!



じゃーん!
マリンなイカリマークが入ってます!
すんごくかわいいんです!(水玉使ってみました♪)

裏側のスペース、普通に抜くだけでは面白くありませんので、
ゴールドの板を切り抜いて、イカリマークをセッティング。

これ、ただ面白半分にしたわけではなく・・・
元のリングを贈られたお父様が、海軍にいらしたということもあり、
遊び心と共に思い出を封じ込めたのですー♪

ご両親の思い出のリングを、お嬢様がデザインされて・・・
ご家族の思い出が一杯詰まったSuper Anniversary Ringなのです!

そして、後日・・・
ご両親様にも喜んで頂けたと伺い、ホッと一安心です。
コメント (2)
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差し色の意味

2010-01-11 | order & reform 例
あけましておめでとうございます。
昨年同様、本年もよろしくお願い申し上げます。

本当にきちゃいました2010年。未来な数字のはずが・・


さて、新年早々、
昨年の12月にお渡しさせて頂いた、リフォームのご紹介です。

お打合せの予定がなかなか合わずに、
6月くらいから承っていたオーダーです。

8月の結婚記念日の予定が、
クリスマスギフトになってしまいました・・。

数年前に購入された、クールな印象のダイヤモンドリング。
2点で留まったダイヤモンドがグラデーションで5石。

2点留めが落ちてしまいそうなのと、
サイズも合わず、デザイン的にもう着けないので、
ということでリフォームすることになりました。



ご希望のデザインは決まっていて、フルエタニティリング!
上から見たらダイヤモンドしか見えないような小さな爪で、とのご希望です。



ダイヤモンドサイズがグラデーションになっていたので、
まとまりがつかなくなるかな?とちょっと不安でしたが、
いざセッティングしてみると、そこがアクセントになり、
表情豊かなリングが完成しました♪

そして・・・

リングを回してみますと・・・



差し色のピンク。
一石だけピンクサファイアをセッティング!

クールな印象になりがちなフルエタに甘さがプラスされて、
大人かわゆいスウィートリングに変身です。

自然とそのアイディアが出てくるKさん。素敵なのです!



私もそろそろ一本欲しいです・・・フルエタ
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