0.5ct。VSクラスの美しいダイヤモンドの、
立て爪エンゲージメントリングです。
使用感はあまり見られず、キレイに使われていたご様子です。
Rさんのご主人のお母様のリングだそうです。
こちらを、ブレスレットに仕立て直すことになりました。
デザインは色々ご提案させて頂いたのですが、このダイヤモンドの持つ物語に忠実に・・・
Rさんと "R" と、Rさんのお嬢さまのイニシャル "S" で、
お義母さまのダイヤモンドを挟むデザインに決まりました。
おもて面。
ブレスレットという特性上、引っかかりのないフクリン留めで、
ダイヤモンドをぐるっと柔らかくセッティングさせて頂きました。
そして、センターをひっくり返すと・・・
メレダイヤを散りばめて、違う表情を見せてくれます。
イニシャルチャーム。
"S" と "R" にもメレダイヤモンドをセッティングさせて頂きました。
華やかすぎなのかな...とちらりと思ったのですが、
ダイヤモンドを思う存分、入れさせて頂いたことで、
センターのダイヤモンドの美しさも際立ち、思い出はもちろん、
お使いになるのが楽しみになるジュエリーブレスレットになりました。
ここからは、Rさんから伺ったお話です。
許可を頂いて少しだけご紹介させてください。
こちらを受け取られたのは、お義母さまの一周忌の法要で、
お義父さまから、Rさんに、持っていてほしい、と手渡されたそうです。
そして、このダイヤモンドリングには、
立派な美しい保証書が添えられていました。
日本橋の老舗百貨店のブランドダイヤモンドの保証書です。
以前から、Rさんのご主人のお母さまは、
還暦を過ぎてからご再婚された…と、うっすら伺っていました。
そのことを思い出し、この保証書付きの立て爪ダイヤリングの持つ意味に、
勝手ながら、ふるふると感激してしまいました。
ザッツ・エンゲージメントリングなのです。
おふたりで、老舗百貨店の宝飾品売り場へ行かれ、この立て爪ダイヤを選ばれことを思うと、
胸がぎゅうううっと、あったかい熱い気持ちでいっぱいになります。
贈られたお義父さまの、お義母さまに対する、美しく優しく強いご意思を感じます。
エンゲージメントリングのオリジンを拝見しました!
エンゲージメントリングはそんなに必要ないよね...的な昨今の風潮。
私も疑いなくそう思っていたのですが、今回の件で、すっかり考えを改めました。
これからは、エンゲージメントリング推進派として活動して参ります。
ぜひ、ご結婚の証に、センターストーンのあるリングを贈って頂きたいです。
失くさない限りは、ほぼ永久的に使えますので、
ご家族で受け継いで、物語を繋いで頂たきたい!と思います。
遺されたジュエリーたちには、それぞれ物語があります。
リフォームは奥深いのです。
こんなステキなリフォームに携わらせて頂き、ありがとうございました。
最初、スイーツモチーフなポップなブレスレットを提案した自分を殴ってやりたいです。
Rさん、優しく方向転換してくださり、ありがとうございました。精進します!
★pièceではご掲載をご了承頂きました事例のみ、ご紹介させて頂いております。
加工代金は、お持ち頂いたジュエリーの状態・形状、また金相場により変動いたしますことをご了承ください。