毎月10日は豆知識の日!
みんな、かしこくなって。
進化論なんて、単純な理屈じゃん。
そこにある生命を歳月をかけて複雑化させていく、その根本のメカニズムさえわかれば明快に説明できる。
だけど本当に重要で解明困難なのは、「生命はなんでそこにあるの?」の部分でしょ。
鉱物と水しかなかった・・・いや、それ以前には粗元素しかなかったこの世界に、どういういきさつで生命が誕生したのか?
しはんはそこをこそ知りたいわけ。
で、自説、と言うか、これまで得た知識の総合を開陳してみるね。
むかしむかし、深海底に熱水を噴出させる穴があった。
マグマに温められた鉱物混じりのお湯が、こんこんと湧いてるの。
この中には、メタンやアンモニアなんていう、分子の構造式を見ると胸ときめくような有機物の素までがパッケージになってたわけ。
さらに、熱水に混じった金属が、穴の周囲にエントツを築く。
これが偶然にも、半導体素材になるんだ。
エントツの中からは水素主体の熱水、外側には二酸化炭素の海がひろがってる。
すると、エントツの内と外にペーハーの差ができて、イオン勾配、すなわち電位が生まれる。
要するに、半導体の中を電気が走る構造になるんだ。
そんなエントツの内部に、有機物がたまっていくとどうなるか?
たまった有機物は、固まって凝縮してアミノ酸になり、それがまた寄り集まってタンパク質になり、さらに高分子になって複雑化していく。
なにしろ、何億年って時間はあらゆる可能性を否定しないからね。
そこに電気が流れたらどうなるか?
タンパク質間で電気を流し合って感覚情報をコードしよう、ってのが脳の原理なんだから、この深海のエントツ内で「意識の原始的システム」が生まれたとしても過言じゃない。
電気って幻想みたいな現象は、実際にエネルギーを物質化させてもくれる。
細胞内にひそむミトコンドリアなんて、エントツの内部とそっくりのイオン勾配を利用した酵素のシステムでATPって元気玉をつくり、生物を動かす原動力を供給してる。
生命の素材とエネルギーが一体化すれば、いよいよ歳月まかせの適者生存が開始される。
化学的な相互作用で外界の刺激に反応する機械を組み上げ、膜でポータブルなパッケージにすれば、エントツを離れて旅をすることも可能になる。
膜に覆われて外界から独立してること、新陳代謝できること、自分のコピーをつくれること、ってのが生命の最低限の約束事だけど、なんとなくそれが見えてくるではないの。
ただ、こうして自律機械はできたけど、「意識的活動」という目標にはまだまだ遠い。
解明したいよねえ、この部分の謎。
毎月10日と25日に、大好きなサイエンスについて書かせてらいます。
豆ってわけでもないオタク知識だけど、好奇心のあるひとだけ読んでくれたらいいわ。
お楽しみに!
東京都練馬区・陶芸教室/森魚工房 in 大泉学園
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